LINEで送るカフェのようにくつろげる、こだわりが詰まった店内
東伏見の駅前からほど近い閑静な住宅街に、2022年にオープンしたイタリアン「TARACHINE」はあります。ランチ、カフェ、ディナーと使い勝手がよく、お客さまから「こんなお店が欲しかったの！」との声が続々。まだオープンして1年ほどですが、すっかり地元の顔になりつつあります。
お店を切り盛りするのは、成田さんご夫婦。キッチンは15年間イタリアン一筋という夫の航平さん、サービスは妻の富士奈さんが担当し、二人三脚で居心地のいいお店を作り上げています。
「特別な日ではなく、日常使いできるイタリアンにしたかったんです」と成田さんが言うように、木のぬくもりを感じるインテリアでまとめられた店内は、肩肘張らずに過ごせるカフェのような雰囲気です。
インテリアも自分たちの足で探し、漆喰の壁もDIYで仕上げたというこだわりの店内。ランプシェードひとつにも思いが込められています。「僕の地元である青森県の伝統工芸・あけびの蔓を編んだものを、職人さんにオリジナルで作ってもらいました」。ほっとするような温かみのある灯りも、居心地の良さに一役買っています。
店名の「TARACHINE（タラチネ）」は、「お父さん、お母さん」を意味する古い言葉に由来しているそう。「親子連れ大歓迎の意味を込めています。うちにもこどもが２人いますが、小さなお子さまと一緒に行けるレストランって、あまりないんですよね。家族みんなで来ていただけたらうれしいです」と、成田さん。その言葉通り、おもちゃや絵本、こども用チェア、トイレにはおむつの交換台も用意されています。
厳選食材で作る、ボリューム満点のディナーメニュー
パスタやお肉から選べるランチはもちろん、6月からスタートしたディナーも好評。成田さんの出身地である青森県の食材や、近郊の西東京市の新鮮な野菜をメインに使い、素材の味わいを最大限に活かした一皿を提供しています。「この辺りの農家さんの元に、直接買いに行くこともありますよ」と成田さん。
そんな真髄が味わえる「豚フィレ肉の生ハム包みサルタート 焦がしバターソース」（3,280円）は、低温調理で仕上げたしっとりとした豚フィレ肉に、生ハムを巻きつけた逸品。オーダーごとに外側をカリッと焼き上げてくれるので、食感のコントラストも豊かです。添えられているケールのサラダは、近隣の「都築農園」で栽培されたものを使用しているのだそう。
週替わりのパスタは、その時期に一番おいしい食材を使ったものを用意しています。この日は「小ヤリイカとバジルのスパゲットーニ」（1,880円）。2.2mmの太めのパスタは、表面がざらざらとしたブロンズタイプで、ソースとの絡みが抜群です。
「メニュー表に載っていない料理も、混雑時でなければ、リクエストをしてもらえたらご対応するようにしています。お子さま用には、キッズパスタもご用意していますよ」とのこと。お子さま連れへの気遣いが満載です。
お楽しみのドルチェは、定番の「ティラミス」のほか、季節のメニューも用意。「バターナッツカボチャのレーズンプリン」（660円）は、青森県モホドリ蒸溜研究所のアップルブランデー「LOVEVADOS」を生クリームとカラメルソースに使った、固めの食感のプリンです。ほんのり香る芳醇なブランデーがワンランク上の大人の味わいを演出しています。
「ブレンドコーヒー」（520円）が入ったカップやお皿は、作家・イイホシユミコさんの作品です。「ほっこりと手になじむ、ぬくもりのある風合いが気に入りました」とのこと。
ナチュラルワインや青森県のシードルを提供
ドリンクも成田さんこだわりのセレクトで、ナチュラルワインやシードル（リンゴを発酵させて造られるアルコール飲料）を用意しています。ナチュラルワインは産地にとらわれず、その時々で出合ったおいしいものを提供。ハウスワインは赤白それぞれ520円とお手頃な価格です。
青森県弘前市にあるもりやま園で作られている「テキカカシードル」（750円〜）も人気。アルコールが飲めない方は、ノンアルの「アップルソーダ」（650円）もおすすめです。すっきりとした味わいで、イタリアンとの相性は抜群です。
「今後は物販にも力を入れていきたいと思っています。自分たちがいいなと思った日用品を、店頭に並べたいですね」と成田さん。センスのいいふたりがセレクトするアイテムとあらば、楽しみですね。本格イタリアンはもちろん、おしゃれで居心地のいい唯一無二の「タラチネ」から、今後も目が離せません。
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