童話の世界観に浸れる、自然豊かな公園
公園の名前にもなっている「トーベ・ヤンソン」とは、ムーミンシリーズなどを執筆した北欧の童話作家です。この公園はトーベ・ヤンソンの作品に影響を受けているため、まるで童話の世界に入り込んだような景色が楽しめます。豊かな緑あふれる公園内をさっそく散策していきます!
園内に一歩足を踏み入れると、あけぼの杉の並木道が出迎えてくれます。取材に伺ったのは5月中旬。生い茂った新緑とその間から差し込む木漏れ日のコントラストが美しい時期でした。初夏の太陽が降り注いでいますが、日陰は空気がしんとして涼しく感じます。
緑あふれる園内には4つの建物とカフェがあり、総面積は約7.6ヘクタール。東京ドーム1.6個分という広大な園内を、スタッフの坂本光之さんにご案内いただきました。
最初に目に入る建物は、入口からほど近い「きのこの家」です。
その名の通りきのこが2つ並んだような外観と、ユニークな形の窓が特徴的。屋根の上に生い茂った草花も素朴なかわいらしさを引き立てています。この「きのこの家」は、「訪れた人を家族としてあたたかく迎え入れる」役割を持っているそう。
飯能特産の西川材がふんだんに使われた室内は、木のぬくもりが感じられます。建物内は3階建てになっており、入り組んだ階段はまるでアスレチックのよう。ところどころに小さな椅子やテーブルが置かれており、秘密基地のようなスペースもあります。
「きのこの家」を出てさらに奥へ進むと、青い壁面が特徴的な「カフェ・プイスト」が見えます。ここは北欧料理を中心としたカフェ。遊び疲れたときは、おいしい料理とドリンクでひと休みできます。お子さま連れ用の座敷席やキッズメニューもあり、親子で楽しめるのもうれしいポイント。
公園内にはフォトスポットがたくさん!
「カフェ・プイスト」の近くには「水あび小屋」があります。わんぱく池の中に建てられた小さな建物で、橋を渡って中に入ることもできます。
ここで足元に注目! 園内各所のフォトスポットにはカメラマークが設置してあります。このマークの位置から撮影すると、おすすめの画角で写真を撮ることができますよ。
湖の西側にあるカメラマークの位置から撮影すると、池の水面に「水あび小屋」が映る絶好ポジションでした。「園内には電線など余計なものがなく、傾斜があり奥行も出せるので、カメラを持って歩くと楽しいと思いますよ」と坂本さん。
「水あび小屋」から南側に続く通路をぐるっと歩いた先にあるのは「森の家」です。「きのこの家」と同じく、西川材のヒノキの丸太がずらっと縦に並んでいるのが特徴です。
室内も一面に丸太が並び、波打つ壁が印象的。まるで森の木々に囲まれているかのようです。
「森の家」の1階はトーベ・ヤンソンに関する資料が展示されています。2階は図書コーナーになっており、絵本や関連書籍が自由に読めるようになっています。
「森の家」から入口に戻る道沿いにあるのが「子ども劇場」。ここではクリスマスにコンサートを実施したり、近隣の大学の吹奏楽部が演奏会を開催したりと、さまざまなイベントが行われます。
コンサートの舞台としても使われる板敷きの空間は広々としています。「小さいお子さまが走り回って遊んでいることも多いんですよ」と坂本さん。
「『子ども劇場』のうろこ形の屋根は、職人の方が一つずつ石を手で割って形づくっているんです。他の建物もすべて、木や鉄、石などの素材でできています。建築士や職人の方々のこだわりの技術が詰まった"本物"の建築物なので、こどもたちにはもちろん、おとなの方にも喜んでいただけますね」と坂本さんは話します。
「ムーミンバレーパーク」のある飯能からもほど近く、豊かな自然の中に不思議なかたちの建物が点在する「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」には、どこか非日常的な空気が漂っています。ぜひ足を運んで、北欧気分を感じてみてください。
※営業時間等は変更になる場合がございます。
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