夫婦で手作りした、温かみあふれる古民家カフェ

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ジョンソンタウンは、「米軍ハウス」と呼ばれる平屋のアメリカン古民家が点在する住宅街。まるで映画のセットの中に迷い込んだような雰囲気が漂うこの街の始まりは1938年と古く、当初は旧陸軍士官学校に勤める将校たちのために建設されたものでした。終戦後はアメリカ進駐軍に所属する家族向けの住まいに、さらに米軍が去った後は芸術家の卵たちが好んで住むようになり、文化の発信基地としてその形を変えていきました。

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そのジョンソンタウンの最も奥に位置する「MellowFoodCafe」は、お店としてカフェを営み、住居として家族で住んでいる店舗住宅。2012年にこの地に移住して、202112月にタウン内でお引越し。ずっと憧れていたという公園のすぐそばに移転してコンセプトも新たにリニューアルオープンしました。

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「ジョンソンタウン全体の雰囲気が好きなのですが、なかでも公園に隣接したこの場所にずっと憧れていたんです。その願いが通じたのか、ご縁があって住めるチャンスが巡ってきて。思いきって移転しようと決意したんです」と、店主の高橋みきえさんは当時を振り返りながら笑顔でそう語ります。

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リニューアルオープン時のコンセプトは「米軍ハウスの原点」です。

壊れたところは修理をして長く住まうことがアメリカンスタイル。米軍の住宅地だったころは、週末ともなると庭で家具を修理したり、廃材で日用品を作ったりする光景が日常でした。高橋さんがめざしたのは、そんな人の手のぬくもりが伝わるような愛情がたっぷり詰まったお店。ジョンソンタウンのオリジナルの再現です。

そのため、老朽化した建具があるという情報を聞きつけると、ジョンソンタウンだけでなく福生の米軍ハウスや教会などにも足を運んで譲り受けているのだそう。大工を生業としている夫とともに、廃材を活用しながらお店をつくりあげました。

カフェでの楽しみ方は十人十色。座る場所も雰囲気もさまざま

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「カフェは、食事や飲み物を味わう場所という役割のほかに、"楽しめる場所"という役割があると思うんです」と高橋さん。お客さまにおもしろさを発見してもらおうと、店内に配した家具にもひと工夫しています。写真のロッキングチェアは、高橋さんがファンだという音楽家の曲のタイトル『ロッキングチェア・ガール』にちなんでセレクトしたもの。

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店内はアメリカンテイストで統一されているのに、店の奥の上がり席だけはエキゾチックな雰囲気。タイやベトナムなどのアジアンテイストが大好きな高橋さんの夢がつまったスペースです。

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カウンター席のテーブルはラワンという材質のもので、現在では希少になっている古い材木を用いています。アンティークな風合いで落ち着きます。

旅気分が味わえるエスニック&ハワイアンメニューが人気

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高橋さんは、都内のカフェやエスニックレストランで調理を担っていたこともあり、「パシフィックリム」と呼ばれる多国籍南国レシピを得意としています。メニューにはガパオライスやトムヤムクンといったタイ料理のほか、ベトナム料理のフォーもラインナップ。パシフィックリムの代表格ともいえるハワイアンメニューはガーリックシュリンプが楽しめます。

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こちらが一番人気を誇る「ガーリックシュリンプ」(1,100円)。華やかな彩りとぷりぷりのエビの食感、そしてたっぷりのボリューム感が人気のプレートです。

「料理をつくるにあたって、夫から『男性でも満足のいく量にしてほしい』というリクエストがあったので、うちは量が多めなんですよ」と高橋さん。夫のアドバイスもさることながら、高橋さん自身がハワイを旅したときに満喫したという現地の味やボリューム感を再現したいという想いも込められています。

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人気の「マンゴージュース」(495円)をはじめ、ドリンクメニューも豊富に揃っており、素敵なカフェタイムを過ごせます。

楽しく穏やかな気持ちで過ごせる「MellowFoodCAFE」。おいしい料理を味わいながら、米軍ハウスの雰囲気も満喫できます。手作りの宝箱のようなカフェで休日をゆっくりと過ごしてみませんか。

※価格はすべて税込
※営業時間、販売商品、価格等が変更になる場合がございます。
※新型コロナウイルス感染症対策により、営業時間が変更になる場合があります。