自然と調和する建物は、仲間と7年かけて完成

高麗川のせせらぎを眺めながら歩くと見えてくる「Cafe&Bakery 日月堂」。杉の戸を開けてテラスに立つと、清らかに流れる高麗川の渓流が見下ろせます。その先には、奥武蔵の悠々とした山並みが広がり、開放感たっぷり。光り輝く森林に囲まれたロケーションは、心身ともにリフレッシュできそうです。

「Cafe&Bakery 日月堂」がオープンしたのは2012年4月。お店の建物が完成するまでに、なんと約7年もの歳月がかかりました。

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オーナーの上野雄志さんは、もともと生まれ育った家があったこの場所でお店の建築をスタート。大工の棟梁である学生時代の先輩を中心に、家族や友人たちと柱を立て、土壁を塗り、少しずつ形にしていきました。
建物には金物をほとんど使わず、昔ながらの伝統工法を採用。自然素材を生かした空間は、高麗川の風景にもやさしく溶け込んでいます。

「カフェだけを作りたかったわけではなく、自然や建物、人も含めて、この場所全体が心地よい空間になればと思っていました」と、上野さん。そんな想いが、現在の日月堂につながっています。

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お店のテラス席からは自然が広がる絶景を見ることができます。広い空や澄んだ川の水を眺めれば、都会の喧騒を忘れてしまうはず。

お手製の石窯で焼く、自家製天然酵母の素朴なカンパーニュ

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「Cafe&Bakery 日月堂」では、天然酵母のパンや食事、スイーツを提供しています。
パン作りはオーナーの上野さんの担当。代表作は、オープン当初から変わらない「カンパーニュ」です。天然酵母とライ麦から起こした「サワー種」というパン種を使い、北海道産小麦を中心に使用して焼き上げています。

「パンづくりはほぼ独学。空間美術を学ぶため留学していたフィンランドやラトビアで出合ったライ麦パンのおいしさに魅了され、パンを焼くようになりました。敷地内には自分で造った石窯とパン工房があり、パンとピザはすべてここで製造しています」と上野さん。

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店頭には約15種のパンが並びます。写真の一番手前がカンパーニュ。惣菜パンよりも、素材のおいしさを味わえるシンプルなパンが中心です。「自分が食べたいパンを焼いています」と笑顔で話してくださいました。

日月堂のメニューはパンをはじめ、サンドイッチプレートやスイーツ、ドリンクなど、すべてテイクアウト可能です。
スタッフの秋葉あかりさんに、窯焼きパンをテイクアウトした際のおすすめの食べ方を伺いました。
「カンパーニュはオリーブオイルと塩をほんの少しつけていただくと、パン本来の甘さが引き出されます。もしパンが硬くなってしまったら、1、2分蒸すことでもっちりとした食感になり、おいしいですよ」

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広葉樹の薪を焚いて焼く石窯ピザは人気のメニュー。国産小麦と天然酵母を使用しているため、小麦本来の優しい甘味と深いうま味が感じられます。薪窯ならではの香ばしさが生地全体に広がると評判です。土日祝日のランチタイム限定なので、いただきたい人は狙いを定めて訪れてみて。

野菜たっぷりのプレートメニューやスイーツも人気

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季節ごとに変わるカフェメニューも「Cafe&Bakery 日月堂」の魅力。
取材時には、カンパーニュに自家製ジェノベーゼソースを塗り、アボカドとチーズをのせた「アボカドタルティーニ」が販売されていました。敷地にある畑で育てたバジルをカシューナッツと合わせて作るジェノベーゼに、採れたてのレタスやタマネギなどの野菜を添えたひと皿が食欲をそそります。
野菜はできるだけ地元のものを使い、シンプルな味付けで素材の甘さを引き出しているのだそう。

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スイーツもその季節ならではの味わいが楽しめます。冷やして提供されるパウンドケーキは、驚くほどしっとりとした食感。きび砂糖を使ったやさしい甘さも人気の理由です。夏の陽射しを感じながら、レモンの甘酸っぱい味わいを堪能しましょう。

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焼き菓子や季節のメニューのほとんどを考案しているのは、運営者の秋葉さん。「この景色の中で、こんなメニューを食べたらおいしそう」と想像しながらレシピを考えているそうです。

寒くなるとクロックムッシュやアップルパイなどのメニューも登場する予定。季節の風景とともにメニューも移ろいゆきます。一年を通して、いつ訪れても一期一会の楽しみがあるのも人気の秘密かもしれません。

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予約は受け付けておらず、休日にはオープン前から列ができることも。そんな人気店を営む上野さんが何よりうれしいと話すのは、お客さまの存在です。
「この場所は、私たちだけで作っているわけではありません。来てくださるお客さまも、この空間の雰囲気を一緒に作ってくださっています。建物に共感し、自然を大切に思う人たちが集まることで、心地よい空気が生まれているのだと思います」

「Cafe&Bakery 日月堂」は、食事を楽しむだけでなく、この場所そのものを味わいたくなるカフェです。高麗を訪れた際は、四季折々の景色とともに、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

※営業時間、販売商品などが変更になる場合がございます。