500万本の曼珠沙華が咲き誇る群生地

埼玉県日高市内を流れる高麗川(こまがわ)の蛇行により、長い年月をかけてつくられた「巾着田」。北西に見える日和田山の山頂から見るときんちゃくの形に似ていることから、その名で呼ばれるようになりました。直径約500メートル、面積約22ヘクタールの川に囲まれた平地には、曼珠沙華の他にも菜の花やコスモスなど、年間を通してさまざまな草花を見ることができます。

曼珠沙華の姿が見られるようになったのは平成元年ごろ。草薮であった河川敷地の草刈りをし始めると、そこに生息していた曼珠沙華が大規模に群生するようになり、報道機関などの紹介によって多くの方が訪れ始めたそうです。現在では曼珠沙華の開花期間中だけでおおよそ20万人、その他の期間を含めると年間約60万人が訪れるスポットとなりました。

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曼珠沙華の開花時期は9月中旬~10月上旬ごろ。天候に大きく左右されますが、例年は秋のお彼岸に見ごろを迎えることが多いのだそう。この開花時期が「彼岸花」と呼ばれる理由でもあります。

曼珠沙華は気温が下がると成長を始めるため、台風による長雨の影響などにより、8月中旬から下旬にかけて気温が低くなった場合に開花が早まります。その逆に、9月上旬ごろまで残暑が続く場合には、開花が遅くなる傾向があります。
本年度の開花の状況については、「ひだか巾着田」にてご確認ください。

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巾着田に訪れたら「あいあい橋」から群生地を眺めるのもおすすめです。あいあい橋は巾着田の高麗川に架かる全長91.2メートルの歩行者専用橋。日本最大級の木造トラス橋で、平成8年には「彩の国さいたま景観賞」を受賞しました。

※トラス構造...「トラス」は三角を意味する言葉で、各部材を三角形に組み合わせて強度を確保したもの