室町時代に創建された由緒正しい神社の分社

010.jpg

「中野沼袋氷川神社」は、正平元年(1346年)に武蔵国一ノ宮である大宮に鎮座する氷川神社より御分霊をいただいて創建された、由緒正しき神社です。室町時代からこの地に佇み、変わりゆく街並みを見守ってきました。

021.jpg

氷川神社は、須佐之男命(すさのおのみこと)を主祭神としてお祀りしています。須佐之男命は、日本神話の中で八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する武勇に優れ、気丈な性格の神様として崇敬さています。
八岐大蛇は、8つの頭を持つ大蛇だったと言い伝えられていますが、「疫病」の象徴として表現されたのではないかという説があります。そのことからも氷川神社を参拝すると「厄除け」「災難除け」のご利益を授かることができるといわれています。

お産が軽くなると伝わる「子育て狛犬」

013.jpg

階段を上った先にある境内にたどり着くと狛犬が出迎えてくれます。「中野沼袋氷川神社」の狛犬は足下をよく見てみると、なにやら抱きかかえているようです。
向かって左側の狛犬が抱えているのは鞠(まり)。宮中の遊びのひとつであった蹴鞠(けまり)を思わせます。

014.jpg

もう一体の狛犬が抱えているのは子犬です。大切な我が子を守る母の姿から「子育て狛犬」と親しまれています。三度なでるとお産が軽くなると伝わり、戌の日には遠方からも多くの参拝者が訪れています。

松に手をふれて願いを届ける「三本願い松」

047.jpg

境内には、六角形の枠の中にところどころ木の根のようなものが見える場所があります。
ここには名将として後世に名を残す太田道灌が献植されたといわれる、巨大な杉の木「道灌杉(どうかんすぎ)」が立っていました。460年に及ぶ天寿を全うし、昭和17年(1942年)に枯れてしまいましたが、神社を物語るうえで重要な地として木の根が残されています。

043.jpg

道潅杉の近くには「三本願い松」と呼ばれる、天高く伸びる三本の松の木がそびえています。

038.jpg

松と杉の木が境内にあるのは、古来より「悪しきことはスギ(杉)され、長いが叶うをマツ(松)」という信じられてきたことに由来しているそうです。杉の木に願いをかけて不運、災難から逃れ、松の木に幸運を願うと叶うと言い伝えられています。
三本の松のうち、社殿左側の松は手をふれることができます。願いをかけながらふれて、思いを天に届けましょう。

095.jpg

不老不死の象徴ともいわれる松。「三本願い松」が刺しゅうされた御守(700円)には、病気にかかることなく、毎日健康で過ごせますようにという願いが込められています。

7柱の神様が勢ぞろい!さまざまな願いが叶う「中野七福神」

050.jpg

鳥居をくぐって左側には「七福神」の案内板を掲げたかわいらしい石像が立っています。

056.jpg

案内板が指し示す方向に歩いていくと、七柱の神様が並んでいます。
七福神を祀る地域は数多くありますが、一つの場所ですべての神様が祀られているのは全国的にも珍しいそう。神社を参拝した後に、七柱の神様を参拝して、より多くの福を授けていただきましょう。

参拝のお印にいただく御朱印の種類もさまざま

通常御朱印.jpg

「中野沼袋氷川神社」では、通常御朱印(写真左)のほか、中野七福神の印が捺された御朱印(写真右)も頒布されています(初穂料各500円)。

078.jpg

通常御朱印に加えて、季節限定や月限定の御朱印もあります。秋限定の御朱印は紅葉ととんぼをモチーフに情景豊かに。月替わり御朱印は見開きでその月ならではの行事などが表現されていて、御朱印を楽しみに毎月訪れる参拝者もいるそうです(初穂料各500円)。

100.jpg

「中野沼袋氷川神社」は、人気アニメの聖地巡礼の地としても有名です。『鬼滅の刃』の登場人物のひとりである富岡義勇は中野区野方出身ということから、全国から多くのファンが巡礼に訪れています。

091.jpg

また、『東京リベンジャーズ』を語るうえで欠かせない名シーンの舞台にもなっていることから聖地として人気を集めています。その名シーンで登場した御守(各700円)もファンの間で話題です。

駅からすぐの場所にありながら、豊かな緑に抱かれた癒しの杜。
広々とした境内は見どころが充実していますので、観光を兼ねてゆっくりと訪れてみませんか。

※開門時間、授与所・御朱印受付時間、価格等は変更になる場合がございます。