キャンプサイトはファミリーや初心者にもおすすめ!

「秩父ファームステイ」は、農業法人 株式会社楽えんが手掛ける体験型観光農園。農業を主体に、キャンプ場やカフェの運営も行っています。今回は代表取締役の新井信好さんにご案内いただきました。

_Q5A0053_resize.jpg

まずは秩父公園橋の下、荒川のすぐそばに位置するキャンプサイトを見ていきます。オートキャンプ場は計44サイト。「ここはかつて雑木林だったんですよ。開発には6年かかりました」というので驚きです。

_Q5A9893_resize.jpg

各サイトにAC電源が設置されていたり、水はけのよいレンガチップが敷き詰められていたりと、過ごしやすさは抜群。キャンプ初心者やファミリー層に人気なのも頷けます。また屋根付きのテント常設サイトも4サイトあり、こちらは日差しの強い日や雨の日でも快適。

_Q5A9909_resize.jpg

屋根付きの常設ドームハウスも2サイトあります。直径約6メートルの広々とした室内はエアコンが完備されており、地元の家具職人がオリジナルで制作した家具が配置されています。
「私自身、45年間東京に住んでいたこともあり、農業もキャンプもしたことがありませんでした。そのため目指したのは、"手ごろなアウトドア"ができる場所です。アウトドアというとハードなイメージがありますが、ここは駐車場やショッピングモールもすぐそばにありますし、安心してご家族を連れて来れるキャンプ場だと思います」と新井さんは話します。

楽しく学びながら農業を体験

続いては農園を見学します。さくらんぼ、ブルーベリー、ラズベリー、ぶどうなどを生産しており、季節ごとにさまざまな収穫体験を行っているとのこと。埼玉県の農場評価制度である「S-GAP」に認定され、食の安全性も保証されています。

_Q5A9912_resize.jpg

さくらんぼのハウス内では9品種、約200本のさくらんぼを育てています。取材に伺った4月はちょうど開花の時期。5月下旬~6月ごろには収穫ができるそうです。
「収穫体験に参加された方には、スタッフがそれぞれの品種や生い立ち、収穫方法について説明しています。食べ放題のフルーツ狩りではなく、あくまでも農業を体験していただきたいと思っています」

今回は編集部も2つの農業体験に参加しました!
まずは「オリジナルハーブオイル作り体験」から。スタッフの方にご説明いただきながら、敷地内に生えているハーブを自分で摘み取ります。

_Q5A0008_resize.jpg

今回使用するのはローリエとローズマリーの2種類。余ったハーブは持ち帰ることができるため、「ローズマリーが1枚あるだけで、お肉がおいしくなりますよ。キャンプでお鍋を作る方は、ぜひローリエを入れてみてくださいね」と、さっそく役立ちそうなお話も。
オイルを加熱する工程はスタッフの方が行います。2種類のハーブに加えて、ブラックペッパー、にんにく、鷹の爪が入ったオリーブオイルをオリジナルのボトルに入れていただきました。料理に使うと豊かな香りが楽しめます。

_Q5A0030_resize.jpg

続いて体験するのは、お子さまにも人気の「アーモンド殻割体験」。まずアーモンドの花を見せていただくと、桃のようなかわいらしい花でびっくり!

_Q5A9931_resize.jpg

ここで育てているのは、日本では珍しい「ダベイ種」という品種のアーモンドです。
「アーモンドの実には桃のような果肉がつくのですが、渋くて食べられません。この果肉を取ると種が出てくるので、洗って天日干しをし、種を割ると仁が出てきます。その仁がアーモンドなんです。
アーモンドは、じつは生で食べられるんですよ。どんな味がするか想像できないですよね。実際に食べてみてください」

_Q5A0036_resize.jpg

まずは新井さんのお手本から。縦に置いてしっかり押さえ、金槌で叩いて割ります。

_Q5A0042_resize.jpg

_Q5A0044_resize.jpg

続いて編集部も挑戦。きれいに割ることができました! さっそく生のアーモンドを食べてみると......。「どんな香りがしますか?」「杏仁豆腐みたいな味がします」「そうです! 日本の杏仁豆腐の多くは、アーモンドのフレーバーを作って作られているんですよ」と、ユニークな情報も教えていただきました。

体験はどれもソフトドリンク付き。時期によって体験できる内容が異なるため、予約などの詳細はWebサイトなどでご確認ください。

秩父産野菜&自園産フルーツのカフェメニュー

_Q5A9854_resize.jpg

最後はカフェでひとやすみ。「大正ロマン」をテーマにつくられた大正建築の建物は、鮮やかなミントグリーンが目を引きます。

_Q5A9885_resize.jpg

「『自分たちが育てた作物を、自分たちで加工して販売する』という6次産業化を目指しており、そのためにカフェを開きました。秩父産野菜を使用したメニューを多数揃えていて、なかでもブルーベリーやラズベリーなどは自園産のものを使用しているんですよ」と新井さん。

_Q5A9862_resize.jpg

まずいただいたのは、「ノンアル果実たっぷりモヒート」(写真左・600円)と「自家製はちみつレモンスカッシュ」(写真右・400円)。どちらも果物の味わいをしっかり感じられる、爽やかなドリンクです。他にも果物をたっぷり使用したスムージーやオリジナルブレンドのコーヒー、フルーツティーなど、さまざまなドリンクメニューが揃います。

_Q5A9957_resize.jpg

自家製の生地を使ったピザのなかでも、おすすめは「舞茸たっぷりしゃくし菜ベーコン」(1,100円)。ちょっと意外な組み合わせですが、贅沢に乗せられた舞茸の豊かな香りとベーコンの旨味、秩父名物のしゃくし菜漬けの酸味が絶妙にマッチします。

_Q5A9977_resize.jpg

デザートメニューも充実。SNSでも話題の「オリジナルラズベリーパフェ」(写真左・750円)は甘さ控えめのクリームやアイスがトッピングされており、見た目のかわいらしさとは対照的にすっきりとした味わい。ラズベリーの酸味もしっかりと感じられます。人気の「窯焼きフレンチトースト」(写真右・950円)には自園産のベリーがたっぷり! こちらも甘さは控えめなので、付属のシロップでお好みの甘さに調整できます。

「『秩父ファームステイ』は、観光産業をベースに秩父市の交流人口を増やして、地域経済の活性化に貢献することを目的としています。私自身、45年ぶりに秩父に帰ってくるにあたって、『外から見た秩父の良さ』を生かしたブランディングができないかと考えました。秩父には農業や自然、繊維工業や祭りを中心とした文化などさまざまな魅力があるので、それらをうまく発信することで秩父に興味を持ってもらいたいですね」と話す新井さん。
さまざまな体験が溢れる「秩父ファームステイ」で、新しい休日の過ごし方にトライしてみませんか?

※価格はすべて税込
※営業時間、販売商品、体験内容、価格などが変更になる場合がございます。