LINEで送る日本で一番古いイスラエルレストランの魅力
イスラエル料理ってどんな料理？ ピンとこない人も多いだろうが、ひよこ豆のペースト、「フムス」やひよこ豆のコロッケ「ファラフェル」をピタパンにはさんだサンドイッチなどは、ご存知かもれしれない。ほかの中東の国々の料理と同じく、エキゾチックな香りがするスパイス、クミンが香りづけによく使われる。
「イスラエル料理はスパイスだけでなく、生のハーブを使うところが特徴的です。ただ、たくさん使うのではなく素材自体の味をこわさないように、バランスよく取り入れています」と話すのはオーナーの北岡タルさんだ。
店名の「シャマイム」はイスラエルの公用語であるヘブライ語で「青空」という意味。狭い階段を昇っていくと、青い扉が待っている。
全50席の広々とした店内。天井はブルー。そして、イスラエルの国旗に描かれた「ダビデの星」のモチーフが壁のところどころに飾られている。
同店は1995年にオープン。イスラエル人と日本人の両親のもとに生まれた北岡さんは、従業員として働いていた「シャマイム」を15年程前に譲り受けてオーナーになった。「イスラエルでよく食べられている中東のファストフードをそろえています。野菜やイタリアンパセリ、ディルなどの生ハーブを使ったヘルシーな料理が多く、羊やチキンといったメニューもありますが、ベジタリアンやビーガンの方も楽しめるメニューも用意していますよ」と北岡さん。
イスラエルの味を知るにはまず「おまかせ食べ放題メニュー」を
そして、このお店の驚きの人気メニューが「おまかせ食べ放題メニュー」（2,400円）。この日、テーブルに並んだのは、おなじみ中東のフラットブレッド、ピタを含めて13品。ゴマなどの入った衣をつけた鶏肉のフライ「シニッツェル」、ファラフェル、ミントを練り込んだラム肉のシシカバブ、ターメリックやシナモンで味付けしたチキンの串焼き、レンズ豆入りライス「マジャドラライス」、北岡さんの自信作だというフムス。そして６つの小鉢には、マジョラムで風味づけたキュウリとトマトの「イスラエルサラダ」など野菜料理が入っていた。
二人前の「おまかせ食べ放題メニュー」（一人前、2,400円）。中央が自家製の「フムス」。左下は「ラムのシシカバブ」「チキンの串焼き」
「マジャドラライス」。左上は「シニッツェル」と「ファラフェル」。右の６つの小鉢は下から「イスラエルフレッシュサラダ」「マッシュルーム＆オニオン」「スパイシーキャロット」「キャベツ＆ディル」「フライドポテト」「マトブハ」。中央下は、「ハリサ」と呼ばれる自家製の青唐辛子ソース。辛い！
どの料理も北岡さんが言うようにスパイスづかいが絶妙で、食欲を刺激するものの、舌がしびれるような辛みはなく、ハーブの香りやレモンの酸味がさわやかだ。新鮮なサラダ、時間をかけ煮込んだ野菜料理など、すべてが自家製のやさしい味。フムスを塗ったピタに、テーブルに並んだ料理を端から入れてかぶりつくと、さまざまな味、食感が混ざり合い、夢中になって食べてしまう。
北岡さんに食べ方を教えてもらった。ピタパンにまずフムスを塗る。あとは好きな料理をどんどん詰めていく。フムスはひよこ豆とゴマペーストなどを混ぜたスパイシーなペーストだ。
イスラエルのアルコールや珍しいスイーツも豊富
シャマイムにはイスラエルのビールやワインもそろっている。「マカビー」は世界のビールコンクールで金賞をとった、地中海沿岸のリゾート地、ナタニヤで生産された逸品。ピタサンドと相性抜群だ。ワインは赤白あわせて10種類以上。もちろんソフトドリンクもあるので、こども連れでも十分楽しめる。食後にはイスラエルのミルクプリン「マラビー」を試したい。
料理と一緒にイスラエルのお酒はいかが？ イスラエルの2大ビール、「マカビー」と「ゴールドスター」（各760円）。
ワインは赤白合わせて10種類以上。こちらは「ヤルデン マウント ヘルモン 赤」（3,240円）。
初めて訪れる人には「おまかせ食べ放題」がお勧めだが、もちろん単品も充実しているし、平日のランチタイムには「ファラフェル」「チキンカレー」など、ドリンク付きのお得なセット（850円）もある。
現地のスパイスをミックスしたイスラエル風カレーは、カレー好きなら飛びついてしまいそうだ。
ひと味違うエスニック料理を体験したい、ヘルシーな料理を思い切り食べたい、そんな人ならきっと満足できるお店だ。
オーナーの北岡タルさん。「私の好きなイスラエルの料理を提供しています。ヘルシーな食事をぜひお楽しみください。 赤ちゃんやお子様づれも歓迎です」。
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