名店で修行を積み、アットホームなパン屋をオープン

NANTSUKA BAKERY」は、佐川さんご夫妻が切り盛りするパン屋さんです。店内には常時40種類前後のパンが並んでおり、夕方ともなるとほとんどのパンが売り切れになるという人気ぶりです。

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店長の佐川さんは、工場で技術職に就いていたり、営業職のサラリーマンとして勤めていたりした経験もあるそう。その後東所沢の「ベルテコ」、そして日本のパン職人の技術を競うコンテスト「ベーカリー・ジャパンカップ」で優勝した名店「サンセリテ」で働くことになります。

「以前はほとんどパンに興味がなかったのですが、雑誌でパン職人がパンを焼く姿を見てかっこいいなと思い、パン屋を志しました。『パンってこんなにおいしいんだ!』と気づいたのは『サンセリテ』の食パンを味わったときでしたね。そして『いつか自分もこんなパンを作ってみたい』と思うようになりました」と佐川さん。

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激戦区・川越のコンテストでグランプリを獲得した食パン

研鑽を積み、独立して南大塚に店を構えたのが2016年のこと。オープン当初から変わることなく看板メニューとして人気を集めているのは、「サンセリテ」のレシピに独自のアレンジを加えた「NANTSUKA食パン」(1斤302円)です。この食パンは湯種(ゆだね)と呼ばれる糊化させたデンプンをパン生地に混ぜて作っていて、もっちり、しっとりとした食感が特徴。実際に味わってみると、ほんのり感じられるスイーツのような甘みがクセになります。

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パンの激戦区として知られる川越市においてもそのおいしさが認められ、2018年、2019年と2年連続で「みんなが選ぶ川越食パン大賞」でグランプリを獲得しました。

「僕に限らずパン職人は賞を目指してパンを作っているわけではなく、自分のイメージした味を表現したいと思って作っています。賞をいただけたのはとてもうれしいですが、それに満足することなく、さらに個性を活かしたパン作りができたらと思っています」と佐川さんは語ります。

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フルーツで甘みを出したもちもちのカレーパン

じゅわっというおいしそうな音につられて厨房を覗いてみると、ちょうどカレーパンが揚がるところでした。人気メニューの「特製カレーパン」(194円)は、甘口で仕上げたルーが最大の特徴で、その甘みの正体はなんと桃やマンゴー、パイナップルなどのフルーツ。「いろいろな味を試してみたのですが、甘口のカレーパンが幅広い年代のお客さまに喜ばれるので、甘口にこだわっています」と佐川さん。生地は薄めですが、噛み応え十分で食感はもちもち。パン生地には野性味あふれる強力な小麦粉「ハナマンテン」が用いられているそうです。

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続いて人気の「クリームぱん」(194円)には、鮮やかなオレンジ色の卵黄と濃厚なコクが特徴の奥久慈卵(おくくじらん)を惜しみなく使用。卵の個性を損なうことなく、親しみやすい甘さに仕上げています。

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店頭で商品を紹介するポップは奥さまの手作り。「パンのメニューは僕が気まぐれで作ったり、その時にある食材をもとにインスピレーションで作ったりするので、その都度妻にポップを描いてもらっています。いかにも気分屋な僕らしいですね」と佐川さんは話します。おいしいパンを作ってお客さまに喜んでほしいという想いは人一倍。今日はどんなパンに出会えるのか、一期一会を楽しみにまた訪れたい一店です。

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※価格はすべて税込
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