こぢんまりとした可愛らしい店構えのカフェ

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ひさしや壁にオフホワイトとクリーム色を印象的に配し、優しい雰囲気を醸す外観。木扉の脇にはテイクアウト用のカウンターが設られています。店内には2人用テーブルが2席と2人掛けカウンターがあり、レトロで懐かしさを感じる空間です。

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オーナーの王琇婷(ワン・ショウティン)さんは台湾の高雄出身、台南育ち。2007年に来日して以来、ずっと川越で過ごしてきたそうです。会社勤めをする傍ら、いつか自分の店を持ちたいという夢を持っていました。

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派遣契約の区切りをきっかけに、夢を叶えるべく起業を決意。1年弱の準備期間を経て、2019年8月に店をオープンしました。当初はブームの真っ只中だったタピオカと台湾肉まんのテイクアウト専門店でしたが、2020年11月にリニューアルを行い、ルーロー飯や角煮サンド、豆花(トウファ)やパイナップルケーキなどが店内で食べられるようになりました。

スパイスにこだわった本格的な味わいのルーロー飯

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今回頂いたのは豆花セット(1250円)。ルーロー飯(小)と豆花、副菜がセットになった、女性に人気のメニューです。

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ルーロー飯は八角や五香粉のほか、漢方薬をブレンドしたスパイスを使用し、本格的な味わいに。「台湾では漢方をスパイスとして薬局に買いに行く人が多くて。私も台湾に帰国したときにブレンドをお願いして、それを日本に持って帰ってきています」。
そんなルーロー飯には、しっかり味の染みた煮玉子やたくあん、高菜炒めをトッピング。高菜炒めを乗せるのは王さんオリジナルのアイデアだそう。一旦塩抜きをしてから角煮の煮汁で炒めているため相性が良く、丼全体が絶妙なバランスで仕上がっています。

PA022379.jpg台湾を代表するスイーツである豆花は、本来は豆腐にシロップをかけて味わうシンプルなものですが、「一六八」では台湾から取り寄せる団子と豆、白キクラゲなどをトッピング。サツマイモも加え、川越らしさを表現しています。

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あわせて飲みたいのは、ほんのり甘さを感じる台湾紅茶のブラックティー。台湾ドリンクは味をまろやかにするため、泡立てることが多いそうです。セットメニューをオーダーするとドリンクは100円引になります。

テイクアウトメニューや朝食イベントも要チェック

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ちょっとめずらしい「ドラゴンフルーツラッシーティー」(580円)は鮮やかなピンク色がフォトジェニック! 自家製無添加のフルーツソースを使用しています。

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蔵造りの街並みを楽しむ前の腹ごしらえとして、テイクアウトにもおすすめなのが「葱油餅(ツォンヨービン)」(600円)。小麦粉の生地にネギを巻き込んだ台湾屋台のB級グルメで、香ばしくパリパリでモチモチの、チヂミにも似たスナックです。

また、注目したいのが不定期で提供される「台湾の朝飯」。台湾では各地方でさまざまな朝ごはんの風習があり、「一六八」でもその時々で違った朝飯を提供するのだとか。SNSでの告知をぜひチェックしてみてください。

来日した当初は、川越は静かな町という印象だったと話す王さん。その後、ドラマの影響もあって国内の観光客が訪れるようになり、徐々に海外からの観光客も増えていったといいます。「実は台湾でも、川越は特に人気のある観光地。コロナ禍前には、川越に訪れる外国人観光客のうち台湾からの観光客が最多、という統計もあったそうです」。親日で知られる台湾と川越の街をつなぐ「一六八」。王さんが作る本格的な台湾の味をぜひ楽しんでください。

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