ガラス作家が主宰する気軽な体験工房

本川越駅から大正浪漫通りを「時の鐘」方面に真っ直ぐ歩いて11分。蔵造りの街並みを楽しみながら、あっという間に到着します。かわいらしいアーチをくぐり、階段を登った2階がガラス工房とショップ、カフェも併設された店舗になっています。

_Q5A5233.jpg_Q5A5576.jpg川崎を拠点に活動していたガラス作家・伊藤けんじさんが、自身の作品の制作場所として、またガラス作家たちの練習の場にもなるようにと1997年に川崎へ「彩グラススタジオ」を設立。その後、一般の方も吹きガラス体験ができる「軽井沢ガラス工房」をオープン。さらに2011年、川越にこちらの工房が誕生しました。

_Q5A5249.jpgゆったりとした時間が流れる店内では、手作りのガラス細工やアクセサリーなどが販売されているほか、実際にガラスに触れられる体験プランが多数用意されています。どのプランも持ち物不要で、ふらりと手ぶらで参加できるのも魅力的。

_Q5A5583.jpg今回体験をレクチャーいただいたスタッフの丸さんと三浦さんに人気の体験プランを伺いました。

「ガラス棒を火で溶かして丸く形作るとんぼ玉作りが一番人気です。スタッフが一緒に制作をしますので、初めての方でも気軽に体験いただけます。小学3年生以上ならどなたでも参加が可能です。お子さま連れのご家族やデート、お友達同士で楽しまれる方が多いですね」。

_Q5A5242.jpgとんぼ玉とは、穴の開いたガラス玉のこと。模様が入った様子がとんぼの目のように見えることからその名前がついたのではないかと言われています。※諸説あり

_Q5A5225.jpgとんぼ玉作り体験は1個1,650円。作業時間は説明を含めて45分ほどで、できたとんぼ玉は1時間冷ましてからのお渡しとなります。予約なしの当日参加もできますが、時間が決まっている場合はお電話での事前予約がおすすめです。

今回は編集部がこちらのとんぼ玉作りを体験します。

とんぼ玉作りを実際に体験!

_Q5A5575.jpgさっそく店内奥の工房で体験スタート!

まずはとんぼ玉の柄を選びます。マーブル模様、水玉模様、上級者向けのハート模様の3種類からセレクト。今回はマーブル模様を選びました。
次に、使うガラスの色を選びます。色とりどりのガラス棒からベースとなる太めのガラス棒1色と、模様となる細いガラス棒3色を選んで重ねていくので、色の組み合わせは無限大。店内にある商品やサンプルを参考に、好みのカラーを選んでいきます。ここで悩まれる方がとっても多いそう。

_Q5A5256.jpg色選びのポイントを丸さんに伺うと、「不透明なガラスは割れやすく難易度が高いので、最初は透明度の高いものがおすすめです。クリア系も完全な透明と半透明のタイプがあるので、お好みで選んでいただけます。ガラスらしい薄めの水色が特に人気ですね。白いラインに赤いラインを重ねてピンクっぽくしてもかわいいですよ」。

色合わせに迷った時はぜひスタッフさんに相談してみてくださいね。

_Q5A5415.jpg悩んだ末にこちらの4色をチョイス。透明なベースに、白、紫、ピンクでマーブル模様を描きます。華やかでかわいらしいとんぼ玉になりそう!

_Q5A5418.jpg体験の前にまずは先生がお手本を見せてくれます。どんな工程があるのか、実践しながらしっかり説明してくれるので初心者でも安心。

ガラスをつけていく芯棒の先には「離型剤」という白い薬がついています。この離型剤がとんぼ玉を棒から取り外すのを可能にしてくれるのだとか。熱したガラスはこの白い部分にきちんと収まる範囲に付けるのもポイントです。

_Q5A5315.jpg一連の工程を確認したら、とんぼ玉作りに挑戦。体験時はゴーグルの着用が必須です。こちらも貸し出しているので事前準備は不要。安全に気をつけて行います。

ゴーグルをつけたら、芯棒を両手でゆっくりと回しながらエアバーナーで炙っていきます。

_Q5A5426.jpg続いてベースのガラス棒を右手で持ち、バーナーの青い炎の中間あたりで温めます。熱でガラスが溶けてきたら、棒を回して丸く形作ります。すぐに軟らかくなるので、滴れ落ちてしまわないように注意!

_Q5A5431.jpg_Q5A5438.jpgおおよその大きさが決まったら、芯棒の先にガラスを巻き付けます。くるくると芯棒を回しながら形を整え、ゆっくりと火から外して固めたら、これでベースが出来上がり。

_Q5A5445.jpg_Q5A5454.jpg次に細いガラス棒で模様を描いていきます。今回は白が混ざり合ったマーブル模様をめざすので、まずは白のガラス棒を溶かしてガラス玉に線を描きます。「なかなかきれいな線にならず、難しい!」と悪戦苦闘。

_Q5A5485.jpg等間隔で数本白い線を入れたら、次は細い紫のガラス棒を溶かし、白い線の間に配置していきます。

_Q5A5502.jpg最後はピンクのラインを白に重ねていきます。難しい部分は先生が手を添えてサポートしてくれます。

_Q5A5523.jpg線を全て入れ終わったら、また両手で芯棒を持ち、回しながら炎で炙ります。回している間に線状に入れたガラスが溶け、次第になめらかなマーブル模様に!

_Q5A5537.jpg線がガラス玉になじんできれいなマーブル状になったら、棒をゆっくりと回しつつ炎から遠ざけ、冷まして固めます。

_Q5A5544.jpgここまでできたらもう完成は目の前。仕上げに「徐冷材」と呼ばれるビーンズライトが詰まったバケツに棒のまま差し込み、とんぼ玉が割れないようにゆっくりと1時間ほどかけて冷ましていきます。

_Q5A5548.jpgそして冷やし終わったとんぼ玉がこちら! ピンク系のきれいなマーブルが入ったとんぼ玉。初めてのチャレンジでもこんなふうに仕上がります。

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とんぼ玉はアクセサリーにカスタマイズも可能

出来上がったとんぼ玉には、別料金でパーツをつけてストラップやネックレス、ヘアゴムなどにカスタムできます。今回はストラップ(+550円)を作ることに。

ストラップ用の紐を黒・白・茶色の中から1点、ビーズを15種類の中から3点セレクト。この色選びがまた楽しい作業です。


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こちらもレクチャーしてもらいながら、選んだパーツをとんぼ玉に付けたらついに完成!

イメージ通りのかわいらしい仕上がりに大満足です。

「とんぼ玉作りは両手の異なる動きがあったり、最初は少し戸惑う方が多いのですが、割れないようにだけ気をつければ手順はそこまで守らなくても形になるので、ぜひ気軽に参加していただきたいです」と丸さん。

_Q5A5625.jpg「川越体験工房 青い鳥」では、とんぼ玉作り以外にも、ガラスの彫り絵やサンドブラスト、ジェルキャンドル作り、ウッドバーニングや七宝焼きなど、所要時間30分〜2時間ほどのさまざまなものづくりを体験することができます。川越に訪れた記念にぜひ体験してみてはいかがでしょうか?

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