日本家屋の古民家に展開される、ヨーロピアンな店内

川越のメインストリート・蔵の町へと続く県道39号線に面した蓮馨寺の山門から境内へ。右手にあるお団子屋さん横の小径を行くと、車の行き交うにぎやかな通りから一転して、あたりは静かな住宅街。すぐ左手にひっそりと佇む古民家が見えてきます。緑に囲まれたアプローチはシンプルながらよく手入れされた印象。入口の手書き看板がこれからの時間を期待させてくれます。

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扉を開けるとまず目に飛び込んでくるのは、木幹をそのまま生かしたナチュラルなカウンター。キッチンを囲むように配されています。さらにその先に目をやるとリビングスタイルのフロア。大きな窓からはカーテンを通して柔らかな陽光が差し込み、中庭の緑が爽やかなコントラストを彩ります。白を基調としたダイニングテーブルやソファ、アンティークなキャビネットなどがセンスよく配置され、まるでハウススタジオのよう。おとな可愛いシャビーシックな世界観が広がっています。

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飲食業に携わる前は軽井沢にあるホテルでフロントマンをしていたという店主・尾形亮伍さん。

「元々食べることが好きで、食べることで"幸せ"を感じていました。この喜びを多く人に味わって欲しいと思い、いつかは自分で店を持ちたいと考えていました。自分のアイデアがすぐ形にできるカフェ経営に魅力を感じていたんです」

そこで一念発起した尾形さんは京都に移り住み、修業を始めます。

「修業先に京都を選んだのは、古いものと新しいものが融合している土地だったから。それに関西には、関東では馴染みの少ない食べ方などがあり、興味深かったんです。京都では和を基本としたイタリアンの調理法、アイスクリームに関する知識、また、京都ならではのおもてなしを学びました。

川越で飲食店を経営しているホテル時代の先輩が『一緒に仕事をしよう』と声をかけてくれたのをきっかけに京都から戻り、この場所で店をやることになったんです。そこで店では京都で学んだおばんざいをベースにしたアレンジメニューを提供するスタイルになりました」

京都のおばんざいを基本にアレンジした、野菜たっぷりプレート

今回ご用意いただいた「贅沢プレート」(1,650円)は、国産牛の自家製ローストビーフや鰆の西京焼き、豚肉のオイスター炒めなどの肉や魚料理に、季節野菜たっぷりのサラダにナスの揚げ浸し、切り干し大根など野菜もたっぷり。10品プラス雑穀米、汁物もついた、まさにぜいたくなワンプレートです。ランチメニューには他にも「お野菜プレート」「お肉プレート」などがラインナップ。旬の野菜をふんだんに使い、京都のおばんざいを基本にアレンジを加えたメニューになっています。

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また、食後のデザートには、京都丹波産の黒豆と国産大豆を独自ブレンドしたきな粉のできたてアイスクリーム「ジェナーコ」(単品539円、プレートとジェナーコ、ソフトドリンクのセットメニューあり)を。卵不使用なのでアレルギーがあっても安心です。「こどものアイスクリームデビューは"ジェナーコ"で」というお客さまもいらっしゃるのだとか。

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キーワードは「健康・安心・ストレスフリー」

「うちの店は"健康・安心・ストレスフリーな食事"がコンセプト。添加物や塩分、糖質、脂質をできるだけ抑えた料理を心がけ、塩分や糖分は煮詰めることで含有量をできるだけ減らすよう気をつけています。

また、すべての食材がメインになり得るようにそれぞれの食材に最適な調理を施し、食べ合わせも考慮してレシピを考えています。例えば、うちの切り干し大根にはサバが入っています。普通の大根に合わせるよりも、切り干しに合わせるほうがサバの栄養素がより吸収されやすくなるんですよ」と尾形さん。

野菜は主に川越の老舗八百屋さんから毎朝仕入れており、川越の農家さんから直接仕入れるものも。野菜をたっぷり摂れることはもちろん、緑黄色野菜だけに偏らないよう旬のものをバランスよく取り入れているそうです。

細部にまで健康や栄養バランスに配慮したメニューは埼玉県からも評価され、1食あたりの野菜の量や栄養素、塩分量などの基準をクリアした「埼玉県健康づくり協力店」にも指定されています。

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食への意識が一変した京都での食生活

「ゆるりCafe」が野菜をふんだんに使い、塩分や脂質などの摂取量にも配慮したメニューにこだわるのには、実は理由がありました。それは尾形さんが京都で修業をしていた時のこと。

「当時は栄養の知識もあまりなく、ただただ美味しいものを栄養や食べ合わせも考えもせず、好きなだけ食べていたんです。野菜をほとんど摂らずに暴飲暴食していたら、体調を崩してしまって。若いから大丈夫だと思っていたのですが実際はそうじゃなかった。若くても身体を壊すんですよね。

それで1年間お酒をやめ、当時お付き合いしていた彼女(現在の奥さま)が作ってくれた野菜中心の食事をとるようにしたんです。すると体調も元に戻っていったんです。自分の食生活を変えるだけでこんなにも変わるんだ、食べているもので自分の体が作られているんだなと実感しました」

京都時代に身をもって食生活の大切さを感じた尾形さん。それ以降、丁寧に食に向き合うようになり、「ゆるりCafe」のコンセプトが誕生したそうです。

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最後に川越の街の印象を尋ねてみると「川越は人が温かいですね。若い人を受け入れて応援してくれる、居心地の良さを感じます。うちの店にもお花や差し入れを持って来てくださる方がいらっしゃるんですよ。『ゆるりCafe』も温かくて居心地の良い空間でありたいですね」という言葉が返ってきました。

かつてのホテルマンでもあり、京都のおもてなしを学んだ尾形さんが創り上げる空間は、きめ細やかな心遣いにあふれ、その言葉通りの心地良い場所。身も心も癒してくれる穏やかな空間です。

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