緑道沿いの隠れ家アートカフェ

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鷹の台駅の近隣には学校も多く、駅前は活気に溢れていました。商店街を真っ直ぐ抜けてたどり着いたのは、淡いサーモンピンクの壁とブルーのドアがかわいらしい一軒家。

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「まずは好きな席について、飲み物を飲んで一息ついてもらっています。フリードリンクなのでどんどん飲んでくださいね!」
明るく迎え入れてくれたのは、オーナーのMisatoさん。ニューヨークの美術大学を卒業後、コロナ禍に帰国し、自身のアトリエとして使用していたこの場所でアート体験ができるカフェを始めたのだそう。

一番人気は開放感のあるテラス席。玉川上水の緑道に面していて、絶好のロケーションです。ペット連れでの来店もOK

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「遊歩道沿いのテラス席で風景を見ながら絵を描いたらすごく気持ちがよくて、『最高! みんなに来てほしい!』って思ったんです。絵が好きな方やこれから描いてみたいと思う方がここに来てくれたら、きっともっと楽しいだろうなって」

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店内に飾られているのは、どれもこちらで体験できるアートセッションメニューの作品です。ポップな画風で自画像を描く「It's me」やペットの似顔絵を描ける「My pet」が特に人気なのだそう。また、著名な画家の作品を自分らしい色使いで再現できるコースも。いずれもMisatoさんが構図の下描きまで一緒に行ってくれるので、絵を描くことに慣れていない方でも安心です。

セッションは完全予約制で、所要時間は約2時間です。絵の具や筆、キャンバスなどの画材やエプロン、作品代も含み、さらにはドリンクも飲み放題。画材はたっぷり用意されていて、手ぶらでのびのびとアート体験ができます。

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お店のコンセプトは、"アートのある人生を"。
「日本には自由に絵を描ける環境が少ないと感じています。材料や場所を準備するのが難しかったり、美術をやるなら知識や技術がないといけないと思いがちで、なかなか踏み出せない。けど少しでも『やってみたい』『描きたい』と思っている方って、もうその時点で描くことが好きなんですよ。そういう方たちが気軽にアートと触れ合い、人生にアートを迎え入れるきっかけとなる場所を作りたいと思いました」

色を自由に楽しむ「ポーリングアート」

今回編集部が体験するのは、「ポーリングアート」。キャンバスにアクリル絵の具を垂らし、キャンバスを動かすことでマーブル模様を作る技法です。描くための技術や知識は不要で、色作りや重なり合いで生まれる色彩の変化を楽しめます。
体験前にまずはMisatoさんのデモセッション。絵の具の使い方や、3つの模様パターンを教えてくれます。

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1つ目は「ポップスタイル」。
キャンバスの中心あたりに使いたい絵の具を1色ずつ、少しずつ垂らしていきます。

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重なり合った絵の具はキャンバスを動かすことで広がっていきます。くっきり色が分かれたマーブル模様に!

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2つ目は「マーブルスタイル」。
あらかじめ使いたい絵の具をカップに入れてからキャンバスに垂らしていきます。

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先ほどよりも絵の具が細かく重なり合い、大理石風のデザインに。

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3つ目はよりしっかりと混ざる「ミックススタイル」。カップに使いたい絵の具を入れた後、キャンバスの中央に重ねてひっくり返します。

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カップを持ち上げると、中で混ざり合った絵の具がキャンバスに広がり、模様が溶け合うやさしいデザインに仕上がります。

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見本を見ながら、使いたいキャンバスや自分で作ってみたいデザインを選びます。デモでは3色の絵の具を使用しましたが、体験では5色前後がおすすめとのこと。混ざった時の色合いをイメージしながら色を選ぶのもポイントです。

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自分だけのオリジナルカラーが作れる!

キャンバスとデザインを決めたら、さっそく体験スタート! まずは使用する色を選んでいきます。

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たくさんの絵の具の中から気になるものをピックアップし、ペーパーの上で少量ずつ混ぜて色を試していきます。使う色が決まったら、紙コップの中で絵の具を混ぜ、スーパーボールひとつぶんの量の色を作ります。
「最初のステップは自分の好きな色を作ること。ポーリングアートはここに一番時間をかけます。好きな色って見ているだけでも楽しいんですよね」とMisatoさん。

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色が完成したら、絵の具を液体状にする「メディウム」という画材をコップに半分程度入れてしっかりと混ぜます。

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絵の具とメディウムが混ざり、色むらやダマのない液状になったら完成!
挑戦するデザインは2つ目の「マーブルスタイル」を選んだので、絵の具をクリアカップに移し入れ、色の層を作っていきます。

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色ができたらカウンター席に移動し、いざキャンバスへ!

キャンバスはF6サイズ(410×318mm)の長方形か、直径40cmの丸型から選べます。アート体験としてはかなり大きめのサイズ感。立派な作品になりそうです。
編集部は長方形をチョイス。

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キャンバスの中央から絵の具を垂らし、さらにキャンバスを手で持ち上げて模様を広げます。
好きな柄ができたらその部分が上になるように持つと、柄が広がるように流れていきます。

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手やテーブルの汚れは気にせずに、自由に思うままキャンバスを動かしていきます。絵の具の動きや重なりは予想できないことが多く、自分の想像を超えていくのがポーリングアートの醍醐味。キャンバスいっぱいに好きな模様が広がったら、自分のタイミングで完成を決めます。
ポーリングアートは乾燥に時間がかかるため、完成品は5~7日後に宅配でご自宅にお届け。

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「最初は『できるかな?』と不安な顔をしていても、帰る時にはみんな本当にいい顔になっています。素直に好きなことをやっていると、それがどんどん好きになる。好きなことを自由にやっている人のパワーって本当にすごいんです。ここは自由と個性を尊重する場なので、ぜひ気軽にアートを体験しにきていただきたいです」

美術への敷居を下げ、自由に楽しむアート体験ができる「Art cafe M.」。少しでも「やってみたい」と思われた方は、ぜひ飛び込んでみてくださいね。

※価格はすべて税込み
※営業時間、体験内容、価格等が変更になる場合がございます。