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沖縄の伝統工芸「紅型(びんがた)染」を体験したい!

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西武新宿線・中井駅近くを流れる妙正寺川(みょうしょうじがわ)。周辺の落合・中井周辺は、昭和初期から30年代頃まで、京都・金沢に並ぶ染めものの三大産地として栄えていたそうです。その名残から、今でも染色関連の工房が多く、この地域が「染のまち」であることを広く発信するためのイベント「染の小道」を2009年から実施しています。

今回は、そのイベントが始まったばかりの頃から参加する染めもの工房「おかめ工房」で沖縄県を代表する伝統染めもの「紅型染」に挑戦。当時の風情を感じながら、日本の伝統文化を体験してきました。

 

紅型染の特徴とは?

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西武新宿線・中井駅から徒歩3分ほどの場所に「おかめ工房」はあります。

染めものといっても、友禅染め、江戸小紋など、さまざまな種類がありますが、今回教わるのは、沖縄の伝統的な技法で染める「紅型染」。一体、どんな特徴があるのでしょう?

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今回教えてくださるのは、紅型作家の山本加代子先生。紅型をはじめて30年。友人のすすめで、10年前からこの地に工房を持ち、紅型を教えているそうです。

山本先生「紅型を初めて見たとき、作品の色や型の美しさに感動しました。型を使う紅型染は、力強くモダンな雰囲気が特徴です。本場は沖縄ですが、京都紅型や江戸紅型もあるんですよ」

地域ごとの違いは、作品の色合いだそう。例えば、沖縄は、黄色や赤など強い色を使った個性的で激しい色。京都や東京はシックでモダンな色づかい。沖縄から各地にだんだん広まって、その土地で好まれる形や色に変化していったようです。

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先生の作品も派手というよりは、明るく華やかな色合い。当日の着物の帯や工房にかかったのれんももちろん紅型染のもの。鮮やかな色が素敵です。作るのが楽しくなりそうで期待が膨らみます。

 

「糊置き」は、仕上がりに関わる大事な行程

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本来は図柄を描き型紙を作るところからスタートしますが、今回の体験では糊を置くところから。生地に型紙を敷き、糊を置いていきます。型は先生の作った可愛らしいだるまの雛人形。

型紙は、渋紙に図柄を彫ってから細かい網状の布“紗(しゃ)”を張って固定。網から糊が抜けて、図柄のないところに塗られていきます。糊の原料は糯子(もちこ)、糠(ぬか)にグリセリンなどを混ぜたものです。

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型紙を押さえながら、ヘラで糊を置いていきます。刷毛はなるべく立てて、薄く平らに置いていていくのがコツだそう。ちょっと気を抜くとヘラが斜めに。なかなか難しい……。

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縦、横にまんべんなく均等になるように糊を置き、型紙をはがします。薄いベージュ色の糊にふちどられたキレイな図柄がでてきて感動!

「糊置きに失敗するといくら染めてもキレイにならないので、とても大事ですよ」と山本先生。昔の職人さんは、糊を作るところから糊置きだけでも10年かかったそう。それくらい大事な行程なのですね。

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型紙の周りの布の部分も、間違えて色がつかないように糊を塗って、糊置きが完成です。本来、糊が乾くのに数日かかりますが、今回はあらかじめ乾かしたものを使って次の染めの行程へ。

 

無心になって色をつけるのが楽しい!

紅型の“紅(びん)”は、紅(あか)い色という意味だけでなく、さまざまな色という意味。型を用い多色使いが特徴の紅型は、染める工程が醍醐味といっていいかもしれません。

「講座に通う生徒さんも、みなさん様々な色を使う染めの工程が楽しいと言ってますよ!」と山本先生。

染めは、先生が作ってくれた完成見本品を見ながら進めます。……とその前に、まずは色を作るところから。

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呉汁(ごじる)という大豆を絞って作った天然素材の液体を顔料と混ぜて色を調合します。呉汁を使うことで、糊と布の隙間に染みないのと、顔料がキレイに発色するのだとか。

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赤口に呉汁を混ぜ、乳鉢でしっかりと擦ります。粉っぽさがなくなってトロトロになるまでだいたい50回ぐらい混ぜ合わせます。理科の実験をしているみたいで楽しい〜!

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小皿に移し、赤い色が完成。沖縄っぽさを感じる鮮やかな赤です。真っ白な布に、色を入れる緊張の瞬間!

薄い色から塗るのが色塗りの鉄則ですが、この赤口は先に塗るそう。他の色が入る部分を避けながら、塗っていきます。

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丈夫な竹串ぐらい太い擦り込み刷毛をグリグリと強くこするように当てていきます。さすがに先生は、慣れた手つき。どんどん塗っていきます。サンプルの絵をよく見て塗らないと、図柄の境目があいまいなところを見逃してしまいそう……と言っている間にさっそく塗りつぶしてしまいました……。

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お雛様の赤が塗り終わったら、今度は薄い色から1色ずつ作って塗っていきます。本来は、色の調合も自分でやりますが、今回は先生のお弟子さんに手伝っていただきました。

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黄色は黄土(おうど)、ピンクは洋紅(ようこう)、オレンジは紅殻(ベンガラ)と顔料の和風な名前も新鮮です。粉状以外にも練り状のものもあり、キレイな色を出すのも苦労するところ。

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色が濃かったら呉汁を足して調整しながら、塗っていきます。細かい部分は、細めの筆に換えないと、はみ出したり、色が混ざったりして汚れてしまいます。慎重に塗っていると、いつのまにか無の境地に!

一通り塗り終わったら、次は2度塗り。色を重ねることで、発色が良くなります。染める色は1度めの色と同じ場合がほとんどですが、色によっては特殊な染料を使います。

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色が混ざらないように、乾かしていきます。今回は時間短縮のため、ドライヤーを使いました。2度塗りが終わったら、隈(くま)取りといって、薄い色の上に部分的に濃い色を重ねていきます。先の丸い筆を使って、色の境目をグリグリと擦ってぼかします。絵柄が少し立体的に見えてきて、いい感じ! ではありますが、細かいところのボカシを作るのがなかなか難しい。はみ出たりして、あまりキレイにできず……。

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かなり難しかったですが、どうにか塗り終わりました。最後にみょうばんをかけて色が落ちないようにします。それにしても、これで本当に大丈夫かな……?

山本先生「ちょっと裏返して見てください」。

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クルっと布をひっくり返して見たところ。「おぉー!」裏返すと糊の塗ってない部分だけが透けて見えて、完成形が見られるのでした。どうやら大丈夫そう!

糊を流すのは、2〜3日置いて顔料が乾いて、色が定着してから。洗うときのコツを聞いて体験終了。どんなふうにできるか、早く洗い流したい!

糊を流すコツはまず、20〜30分水につけて、糊がぶよぶよするまで待つこと。布はこすらず、たてよこななめに引っ張って糊や余分な顔料を落とします。ボロボロと顔料が小さい塊で落ちていって、輪郭がはっきり現れてきます。何度も水を取り替えて洗うのは大変ですが、糊が落ちてキレイな白い布に色が現れてくる様子は、見ているだけでも楽しい!

洗い終わったら広げて干します。布が生乾きのうちに、当て布をしてスチームアイロンをかけてしっかり伸ばしていきます。反物の場合は、これが“湯のし”という作業にあたるようです。

では、完成品のお披露目です。じゃじゃーん!

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ちょっと紫色が渋い色味になってしまいましたが、キレイにできました! 控えめな印象のお内裏様でよしとします(笑)。出来が悪かろうが、世界でひとつだけの自分オリジナル! 完成品は額縁に飾っておきたいくらい。

 

染めの街の復興イベント「染の小道」に行ってみよう!

染めものの街として栄えた、かつての落合・中井周辺。その風情を今に伝えたいと染色業者・商店街・周辺住民が一緒に「染めもの」をテーマにした「染の小道」を開催しています。

8年前からはじまった「染の小道」は、毎年2月の3日間おこなわれるイベント。今年は、2月26日・27日・28日を予定しています。

中井駅付近の妙正寺川に約300mに渡って反物がかけられ、商店街を中心に各店舗の軒先には、染色作家や染色を学ぶ学生のつくったのれんが展示。染め物で町中が埋め尽くされるのだとか。

3.染の小道

山本先生「友禅や江戸小紋、草木染めなど、ほぼ全種類の染めが一堂に介するところが見どころです。それぞれの染めものを見比べられる機会は珍しいと思いますよ」

イベント期間中、おかめ工房は文化学園大学とのコラボで、きもののファッションショーも企画もしているそう。体験の日も工房では、お弟子さんが、ファッションショーで使う染め物を制作していました。白い着物の上にかけるオーガンジーのベール。染めるのが難しい素材で苦労しているようでしたが、鮮やかな色が透け感のあるベールに映えてとてもキレイでした。

展示されるさまざまな染めものには、日本の伝統を引き継ぎながらも今の時代につながる新しさも感じられます。当日は、染めもの体験ができるみたいですよ。自分の手を動かしてオリジナルの作品をつくる楽しさはまた格別! 興味のある人はぜひ、足を運んでみてください!!

 

 
沖縄の伝統工芸「紅型(びんがた)染」体験のようすはこちら

 

スポット名 おかめ工房
住所 東京都新宿区上落合2-17-3
URL http://okamekobo.jp/index.html
東京都新宿区上落合2-17-3

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