LINEで送る住宅街にひっそりと佇むスペシャリティコーヒーの名店
買い物客で賑わう所沢プロぺ通り商店街の路地を右折すると、閑静な住宅街につながります。「リメナスコーヒー」は、民家だった場所をリノベーションして2019年に移転オープンしたスペシャリティコーヒーの専門店。コンクリート壁に設けられたガラス窓から見える白いエスプレッソマシーンが目印です。
「リメナスコーヒー」はもともと所沢市寿町にあった人気店ですが、縁があって日吉町へと移転してきました。さらに日吉町界隈には同時期にコーヒー専門店が２つ登場し、いつしか「所沢コーヒーストリート」と呼ばれるようになりました。
「何度訪れても『楽しい』『心地よい』と思っていただける店にしたい、と思ってデザインしてもらったんです」と店主の元明健二さん。その言葉通り、外観だけでなく内装もスタイリッシュなお店です。
コーヒー業界では「香りの魔術師」として広く知られる元明さん。店を構える前は、大手乳業会社の研究所で商品開発を行っており、フレーバーリスト（調香師）として活躍されていました。その当時にコーヒーを対象とした業務を担当することになり、焙煎の面白さを知ったことでコーヒーへの関心が高まったといいます。その熱は冷めることなく、香り豊かなコーヒーを届けたいと「リメナスコーヒー」を開業しました。
気分や好みに応じて淹れてもらえるスペシャリティコーヒー
仕入れた生豆の形や香りを確かめ、よりおいしくなるように焙煎時間や火加減などを変えているという元明さん。独自の発想とフレーバーリストならではの感性でローストされたコーヒー豆は豊かな芳香をもち、「香りの魔術師」と称される真意を体感できます。
元明さんが焙煎したコーヒー豆をその場で淹れていただくコーヒーは、イートインもテイクアウトも可能です。最上級のコンディションに仕上げたスペシャリティコーヒーは20種類にも及び、好みの味わいやフレーバーから選べるのが魅力です。
今回元明さんが選んでくれたのは、コロンビア産の「El Paraiso（エル パライソ）」というコーヒー（1,000円）。口にした瞬間はフレッシュなピーチのような香りが広がり、喉元を過ぎる頃には金木犀のような華やかな香りが楽しめる一杯です。
アイスコーヒーでも香り豊かなフレーバーが堪能できます。爽やかになる感じ、元気な感じ、酸味は得意ではない、という編集部の好みから元明さんが選んでくれたのは「BARREL AGED "BLEND LoT"（バレルエイジド"ブレンドロット"）」（800円）。 ウイスキーの空き樽に生豆の香りを移して熟成させたコーヒー豆で、ベトナム産とインドネシア産をブレンドしたオリジナルです。
注文を受けてから一杯ずつ淹れてくれるアイスコーヒーは、色味も美しく見とれてしまうほどです。「一粒一粒に平等にお湯をかけて淹れるとよりおいしく仕上がるんですよ」と真剣な面持ちでコーヒーを淹れる元明さん。ウィスキーの香りと深煎りの苦味が心地よいコーヒーでした。
スイーツ好きも足しげく通うホームメイドのスイーツたち
「リメナスコーヒー」では、スイーツメニューも取り扱っています。
浅煎りのコロンビアコーヒーで作るコーヒーゼリー（560円）は一番人気のスイーツ。苦みがしっかりと表現されており、ふわふわと柔らかくとろけるよう。特製シロップでの味変もぜひ。
季節のシュトレン(650円)。夏はリゾートのイメージで、マンゴーや自家製レモンピール、クランベリーなど旬の味覚がたっぷり。コーヒーのおいしさを引き立ててくれます。
柔らかな間接照明のもとで、慌ただしい日常をしばし忘れてゆっくりと。元明さんとの会話も楽しみに訪れてほしい、所沢でおすすめの一店です。
※価格はすべて税込。
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