駅前通りで気軽に立ち寄れるカフェレストラン

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新所沢駅西口に延びるけやき並木通りを歩くと、ビルの一角に「HARU Diner」が見えてきました。大きくガラスをあしらった鮮やかなブルーの壁面が目を引きます。

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白いレンガ調の壁にナチュラルウッドのテーブルが並ぶ店内は、海外のカフェレストランを思わせる雰囲気です。店を切り盛りするのは、20代の頃からずっと飲食業界に携わってきたシェフの今井陽彦さん。店名の「HARU」は今井さんのニックネームで、スタッフや常連客は皆、今井さんのことを「ハルさん」と親しみを込めて呼んでいます。

季節のフルーツパフェは素材感とビジュアルがSNSで評判に

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まずはSNSで話題のパフェから。トップに大きなリンゴを乗せた、ゴージャスかつ華やかな「りんごちゃんパフェ」(1,815円)です。"その時季に一番おいしいフルーツを使ったパフェ"がコンセプトの「季節のフルーツパフェ」は2~3カ月周期でメニューが入れ替わり、フルーツの素材感とビジュアルが人気です。

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グラスの底にはアールグレイのジュレを敷き詰め、その上にアップルパイ、キャラメルジェラート、リンゴのソルベなどを重ねていきます。サックリと焼き上げたワッフル生地に鎮座する愛らしいピンク色のリンゴの正体は、果肉ジャム入りのカスタードムース。甘酸っぱいリンゴの風味をカスタードのほのかな甘みが優しく包みます。

「もっとおいしく」と進化してきたバーガーやスパイスカレー

パフェのおいしさにうっとり浸っていると、厨房の奥からハルさんが一言「うちのバーガーも推しなのでぜひ」。待つこと数分で運ばれてきたのは、肉厚のパティにチーズがとろけた「アボカドチーズバーガー」(1,485円)です。

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国産豚の腕肉と牛モモ肉の合い挽き肉を使ったパティに、タマネギやバルサミコ酢で作った自家製のオニオンソースを合わせています。「初めはビーフ100%でやっていましたが、豚肉を入れることで肉質がしっとりするんです。塩麴も入れてふんわり食感に仕上げています」。日本各地で評判のグルメバーガー店を食べ歩き、味や具材の改良を重ねてきました。
フレンチフライに添えられたケチャップも自家製にするなど、随所にハルさんのこだわりが光っています。

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「スペシャル全部のせカレー」(1,430円)は、チキンカレーと豆カレーに日替わりカレーの3種が合い盛りになった一番人気のメニューです。「チキンや豆をマイルドな味付けにしている分、今日作った里芋カレーはちょっとスパイスを立たせた大人味にしました。方向性の違う3種のカレーで飽きのこない一皿にしています」と語るのは、カレーを担当するスタッフの長岡裕美子さん。

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ハルさんがスパイスカレーにハマった数年前、たまたまアルバイト入社したスパイス好き主婦の長岡さん。店でスパイスカレーを出そうという話になり、そこから長岡さんはカレー作りの勉強を本格的に始めます。ハルさんの知人のスリランカ人女性にレシピやスパイスの扱い方を伝授してもらい、2019年にメニューが完成。以降も長岡さんはスパイスの勉強を続け、徐々に味を進化させてきました。

父が作ったチョコレートケーキがこの道に進んだ原点

2015年、「HARU Diner」はサンドイッチ専門店として創業しました。「ひとつのジャンルに特化した専門店で勝負しようと。でも次第に、住宅地の多いこのエリアでは広い世代に受け入れられる業態が適していると分かり、パスタやハンバーグなどを提供する"街のファミレス"にシフトしたんです」。その読みが功を奏し、店の業績は徐々に上がります。

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さらなる集客のため、2019年からはスパイスカレーをスタート。グルメバーガーやフルーツパフェもここ数年で登場した商品です。「あっという間の7年です。地域や世相に合わせ七変化してきた、ちょっと変わったお店です」とのこと。

ハルさんの信条は「チャレンジと進化」。季節のフルーツパフェを商品化した背景には、アルバイトスタッフの「うちでもパフェをやったら人気が出るかも」という声があったそう。そこにパティシエ経験のあったスタッフの知識と経験を加え、独創的なパフェを完成させました。日々、映えるメニューを掲載しているインスタグラムのフォロワー数は、この2年で10倍に。

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内気でおとなしい子どもだったというハルさんが飲食業界に進んだ理由は、父親がたまに作る料理だったと言います。「仕事一筋でおっかない父でしたが、週末になると台所に立つ人で。土曜の昼にチャーハンを作ってくれたり、冬になると市販のチョコを溶かしてチョコレートケーキを作ってくれました。今思えば何てことない味なんですが、当時はすごくおいしくてね」。中学時代、父親の作り方を真似して作ったケーキを友人にふるまうと、皆が「おいしい!」「上手だね!」と笑顔に。食べた人の笑顔が見たくて料理にのめり込んでいきました。
それから約30年。刻々と変わる社会情勢に屈することなく七変化を繰り返してきたハルさんの原動力は、店で食事をする人たちの変わらない笑顔にあります。

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