母から受け継いだ若手作家への想い

店内に足を一歩踏み入れてまず目を惹くのは、展示されている陶磁器などの作品たち。 ゆったりとしたカフェスペースにさりげなく作品が置いてあり、実際に手で触れることもできるこの距離感が心地いい。

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「うつわ&カフェ かくしち」は今から15年前、現在の店主の小林さんのお母様が若手の作家たちを応援したいという想いで、元々はギャラリーメインでスタートした。
その後2013年に店舗をリニューアルオープンしたタイミングから小林さんご夫婦が営むお店となり、カフェスペースを広くし、ベビーカーや車椅子でも入店できるようにしたことで、幅広い年代の方が集まるカフェとなっていった。

kaku_2.jpg現在は器以外にも小林さんご夫婦がセレクトしたハンドメイド作家の作品が並ぶ。お二人の目利きで選ばれた作品たちはどれも人の手の温もりを感じる作品ばかり。実際に作品を手に取り、気に入ればその場で購入することもできる距離感がこのお店独自の空気を作り出している。

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陶芸作品でいただく「かくしち Lunch

お昼の人気メニュー「かくしち Lunch」は「キッシュ」と「サンドイッチ」と「おやき」から選ぶことができる。
この日はロースハム&モッツアレラチーズのサンドウィッチに白菜のクリームスープとにんじんのサラダのセット。ハンバーガー型のしっかりとしたパンは食べ応えがあり、東久留米の新鮮な地元野菜を使ったサラダとスープはやさしい味わい。

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せっかくだからと、ランチにケーキをセットにする方も多い。ランチをいただいた後は、美味しいコーヒーとケーキでまったり。あっという間に時間は過ぎてしまう。

kaku5.jpgその他に夏場には「カレーランチ」もあり、陶芸作品でいただくランチはどれも美味しく、格別な時間を提供してくれること間違いない。

地域の子どもたちの味の記憶を紡いでいきたい

そして「うつわ&カフェ かくしち」の名物でもある、店主が作り出す数々のスイーツたち。
取材中も地元の親子連れが来店し、お子さんがショーケースの中から自分が好きなケーキを選んで買っていく光景と出会った。
また来店前に「うちの子が好きなあのケーキはまだありますか?」という電話も時々あるそうで、このお店にとって子どもたちも大切なお客様である。

kaku6.jpg「お店に通ってくれる子どもたちの味の記憶に残るお店になっていきたいです」と語る小林さん。
今ほど食べ物が溢れていなかった母たち世代の会話で聞いたことがある「あのお店のオムライスの味」といった会話。
そんな味の記憶に残るお店への第一歩は、もうすでに始まっているのだろうと感じた。

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価格はすべて税込