植物雑貨のさまざまな楽しみ方を提案する新しいスタイルの花屋
店主の小西梨恵さんがドライフラワーに出合ったのは、いまから約5年前のこと。引っ越しがきっかけだったと言います。
「移り住んだ家が北向きで、日当たりがあまりよくなかったんです。観葉植物は枯れてしまうし、子どもが小さくて生花を置くにも制限がある。それでも植物を飾りたくて、いろいろ探していたときにドライフラワーの雑貨を見つけて。『こんなにかわいいんだ!』と思ってすぐに夢中になりました」
一度ハマるとのめりこむタイプだと言う小西さん。仕事と家事・育児の傍ら、ドライフラワーの制作やそれらを使った雑貨づくりをコツコツと学び続け、ネットでオーダー販売も始めました。お客さまとのやりとりや作品を喜んでもらえることにやりがいを感じ、店舗の出店も考え始めたころ、エミキューブの入居募集の広告を見つけます。イメージにぴったりの外観と環境の良さに惹かれ、2022年4月にお店をオープンしました。
ナチュラルな雰囲気の店内には色とりどりのドライフラワーが飾られ、ゆったりとした時間が流れています。たくさんの植物を使用したリースやスワッグ、ミニブーケの入ったLEDライトなどの雑貨はどれも一点物で、ギフトにもぴったり。気に入ったものはその場で購入することができます。また店内では予約制で、植物を使ったさまざまな雑貨作りが体験できるワークショップを行っています。こどもからお年寄りまで幅広い年代の人が楽しめる内容になっており、親子連れや友だち同士、さらに一人で予約する人も多いのだそう。ご自宅用に作りに来られた方が次はプレゼント用にと再来店したり、季節ごとに何度も訪れたりするお客さまもいらっしゃるそうです。
ドライフラワーのフレームアレンジを体験!
今回編集部では、一番人気の「ドライフラワーのフレームアレンジ」(5,900円)を体験しました。
フレームアレンジでは、白やグレーのアンティーク調のフレームベースに、ドライフラワーを使ってブーケやリースをデザインしていきます。
取材したこの日は母の日が近く、使用するフレームに「Thank you Mother」と書かれた判を押しました。ナチュラルなフォントが、ドライフラワーの雰囲気によく合います。
フレームにデコレーションを施したところで、ブーケのベースとなる背景を作っていきます。「プロセスの最初の部分は、みなさんわからないことも多くて丁寧に作業を進められるので、やっぱり一番時間がかかりますね」と話す小西さん。リボンと植物を使っておそるおそる手を動かしながら、少しずつブーケのイメージを膨らませていきます。
フレームベースには、接着剤をあたためて噴出させるグルーガンを使って植物を取り付けていきます。使用するのは、初めての人にもハードルの低い低温タイプのもの。慣れない使用感に苦戦しつつ、作業を進めます。
背景から前面にかけて、少しずつ段階を踏みながら好きな花を重ねて、ブーケの立体感を出していきます。後ろの植物は少し長めに、手前にくるものは短めに切るのがコツ。「お花が一つずつ綺麗に見えるように、先端部分に目を向けて重なりを工夫するのがポイントです」とアドバイスをもらいます。
仮置きしたリボンを起点に花を重ねていくと、一気に華やかなブーケがあらわれてきました。「すごくかわいい! 色が素敵ですね」という小西さんの言葉も嬉しく、作業の手が進みます。大枠が完成したらあじさいやかすみそうなどで隙間を埋め、全体のバランスを調整していきます。
最後に、茎を作ります。花の部分に負けないしっかりとしたボリュームを出すために、茎は花と別の植物を使って作ります。
リボンを付けてでき上がりです。所要時間は約60分。完成した作品は置くだけでなく、壁に掛けて楽しむこともできます。
「たくさんのお花を使って、自由に遊んでほしい」との思いから、小西さんはお店で行うワークショップを「花遊び」と呼んでいます。その想い通り、花材やデザインの自由度が高い花遊びには、植物に触れる楽しさが詰まっていました。
小西さんが作り出す「mimi.to.pipi」の柔らかな空間で、ぜひその楽しさを味わってみてください。
※価格はすべて税込
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