いつでも行列が絶えない人気のサンドイッチ専門店

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「カリーナ」の店頭にはいつもサンドイッチを求める人の列があります。営業時間は早朝6時から14時までですが、商品がなくなって店を閉じてしまうことも少なくないという人気ぶり。特に土日は12時前後には閉店してしまうこともあるとか。そんな話を聞いていたので、今回は10時過ぎに撮影に伺いました。
現地に着くと店前には行列が。あえて朝食と昼食の合間の時間を狙ったつもりでしたが、それでもサンドイッチを求める人の姿は絶えません。常連さんも多いようで、慣れた様子でお目当ての商品をリクエスト。回転は早く、列があっても長く待つことはなさそうです。

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時折ショーケースの商品を補充しながらも、並んだ横からもまた売れていく。そしてまた補充を繰り返す。「カリーナ」の人気ぶりには驚くばかりです。
ちなみに看板には「サンドイッチとコーヒーの店」とありますが、現在はサンドイッチ販売のみ。店のルーツが元々喫茶店だったこともあり、以前は店内カウンターで作りたてのサンドイッチとサイフォンで淹れるコーヒーを提供していました。ところがサンドイッチが評判となり、製造だけで手一杯になったため、現在ではサンドイッチの店頭販売だけに切り替えたのです。

バラエティ豊かなラインナップも魅力

ショーケースには卵がぎっしり詰まった「タマゴ」(220円)、野菜たっぷりの「生野菜」(250円)、「ハム」(210円)、「ミックス」(270円)などが並びます。また、「ハムカツ」(200円)、「コロッケ」(210円)などの揚げ物系サンドから、「ピーナッツ」(140円)、「フルーツ」(250円)などのおやつ系サンドまで。

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全24種類の商品が毎日店頭に並びます。どれも価格を抑えながらもボリュームは満点。例年2月、3月にはいちごサンドが登場し、代わりにツナタマゴサンドが休止になるそうです。

早速購入した商品を試食します。今回はバスで10分ほどの場所にある石神井公園へ。

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購入したのは「タマゴ」(手前)と、左から「ポテト」(220円)、「フルーツ」、「生野菜」です。

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特に印象的だったのはタマゴサンド。具のタマゴがなめらかで、ふわふわとした柔らかいパンとよく馴染んであっという間に完食してしまいます。また、フルーツサンドのクリームは甘さ控えめ。缶詰フルーツの甘さがどこか懐かしく、こちらもペロリ。公園のロケーションも手伝い、心地よいランチになりました。

早朝から始まる丁寧な仕込み作業

閉店時間の14時過ぎ、お話を伺うために店に戻ると商品は全て売り切れていました。お話しいただいたのは創業者のお父さまから引き継ぎ、現在2代目として店を切り盛りする種村耕一さんです。
早朝6時からオープンするこの店、種村さんの1日は深夜2時にスタートします。その日の準備を始めながら、3時半に工場から食パンが到着するとすぐ、全てのパン耳を切り落とす作業が始まります。
「焼きたてのパンはカットが難しいのですが、そのタイミングで切り落とすからこそふわふわとしたサンドイッチの食感になるので、この作業は最初にするようにしています」と種村さん。

パンは特注かと思いきや、「いえいえ、特別なものではなく市販商品と同じものを使っているんですよ」と意外な答え。理由を尋ねると「うちは商品の価格をできるだけ抑えて、お客さまに楽しんでいただきたいという思いがあるんです。だから素材については特別なものを選ぶことはしていません。ただその分、手間をかけて作っています」と言葉を続けます。

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例えば、タマゴサンドに使う鶏卵は前日の仕込みでゆで卵にし、当日朝に道具を使いながら丁寧に潰していきます。手作業で行うことで、機械では出せない滑らかな食感になるのだとか。
「他の具材についても全て店内で仕込みをしています。揚げ物やカスタードクリームも自家製にしています。これも価格を抑えるためのポイントなんですよ」

カリーナのサンドイッチが愛される理由

カリーナのサンドイッチが多くの方に支持されている理由を、種村さんはどのように分析しているのでしょうか。
「ひとつひとつ手作業にこだわっている部分は、お客さまにも伝わっているのかなと思っています。それとうちは当日作ったサンドイッチを毎日売り切りで販売していますから、常にフレッシュな状態で食べていただけています。それはうちの強みになっているのかもしれませんね」
確かに出来立てのサンドイッチは、具材の水分をパンが吸ってしまうことなくふわふわ感があり、おいしさがキープされています。商品の回転がとても速く、いつでも作りたてを味わえるのは、お客さまにとっても大きなポイントになっているようです。

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また、店頭では製造中に出たパン耳を無料で配布しています。この耳を持ち帰り、揚げて砂糖にまぶすなどして楽しむ常連さんも多いのだとか。

それにしても朝6時からの営業はとても早い! その理由は「近隣にあるタクシー会社のドライバーさんの入れ替わりの時間帯がちょうど6時前後なんです。勤務明けの方やこれから乗車するドライバーさんたちが来てくださることが多くて。最初は8時頃からの営業でしたが、気づけば徐々に早まってこんな時間になってしまったんですよ」。

いつもより早く起きた朝には、ぜひカリーナの行列に加わってみてはいかがでしょうか。

※価格はすべて税込
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