「自身の店を持ちたい」という夢から出来たパティスリー

「シェひらぬま」のオーナーシェフ・平沼一明さんの高校時代の夢は、ジャンルを問わず自身の店を持つことだった。進路相談で教師にそう伝えたところ、「それなら、まずは販売を学んではどうか」と助言をもらう。
平沼さんはアドバイス通りにまず西武百貨店に勤めた。スポーツ用品等の販売を通して、接客時の言葉遣いや職場での人付き合いといった、社会人として必要な知識や働き方を学ぶ。 販売職を経た後は、レストランの調理場に3年間勤務した。レストランでは肉を焼く係、パスタを茹でる係など、各々が自身の作業を行い、タイミングを合わせて一つの料理をつくり提供する。早すぎても遅すぎても用を成さない。まさしく「ワンチーム」での作業なのだという。
その後は新たなジャンルに挑戦すべく、製菓会社である株式会社グレープストーンの「ぶどうの木」「銀のぶどう」の2ブランドで13年間製菓に励んだ。菓子づくりはレストランでの調理に比べると個人プレーで行えることが多く、一つの料理に最初から最後までこだわりたい平沼さんにはそちらの方が性に合っていると感じたという。「ぶどうの木」「銀のぶどう」で製菓長を務めたのち、1992年、飯能市に「シェひらぬま」をオープンした。

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添加物・保存料不使用! イチオシはデコレーションケーキ

「安全で、独創的で、おいしいものを」。これは、平沼さんが今も大切にしているグレープストーン社長の言葉だ。「シェひらぬま」のケーキは、添加物も保存料も一切使っていない。安心して食べられるものを届けたいという平沼さんの想いは、売り場からちらりと見える調理場にも表れており、ピカピカに磨かれて清潔感がある。 そんなオーナーシェフのおすすめは、独創的なデザインが多くそろうデコレーションケーキ。オーダーメイドのケーキも注文可能だ。イメージ通りの仕上がりを見たお客さまの感動は言うまでもなく、リピーターも多いのだとか。

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見た目はもちろんだが、その味も大変おいしい。素朴ながらも甘すぎず飽きのこない味は、製菓長として培ったスキルか、それともセンスか。店内にはショートケーキも並んでいるので、ぜひ一度食べてみてほしい。素材にも味にも安心して、ホールケーキをオーダーすることができるだろう。

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愛され続ける理由は、誠実さ

1992年に飯能市で開業し、狭山ヶ丘、元加治と場所を移して営業しているが、移転後も「シェひらぬま」を探して遠方から来られるお客さまもいるという。同店がこれほどまで愛される理由は、やはりオーナーシェフ自慢のデコレーションケーキにある。個性的なケーキの数々は「シェひらぬま」でしか購入することができないものばかり。壁に貼られたデコレーションケーキの写真の前で30分以上どれにしようかと迷うお客さまもいるようだ。また、常連の方々にとっては要望通りに誠実にオーダーメイドケーキをつくってくれるという絶対的な信頼感があるのだろう。ひとりで店を営んでいる平沼さんの穏やかな人柄もお客さまに安心を届けているように感じてならない。創業してから約30年。この年月の長さが、お客さまと築きあげた信頼感を物語っている。

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焼菓子と一緒に贈れるぬいぐるみギフト。店内は「喜ぶ顔が見たい」というオーナーシェフのあたたかい気持ちであふれている。

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