武蔵野うどんは家庭の味が原点

中山さん一家が経営する「がむしゃら」は2011年にオープン。中山家に代々伝わってきたうどんを広めるべくはじめたお店だ。
「私が生まれ育った所沢界隈では、家庭でうどんを打って食べる風習があるんです。今は少なくなったのかもしれませんが、そんな文化の中で育まれてきたうどんを楽しんでいただけたら、とお店をはじめました」と中山けい子さんは話す。

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古くは小麦栽培が盛んだった武蔵野地域では、農家などが家庭で手打ちするうどんを自宅の一角で提供することからお店が始まったケースは少なくない。そのためここも「武蔵野うどん」らしさがとても感じられるお店だ。

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埼玉県産小麦粉を使う手打ち麺

カウンター4席にテーブルが3卓のこぢんまりとした店内からは、木箱に入った麺を取り出して茹でる姿がよく見える。こどものころから母であるけい子さんに教わりながらうどんを打ってきたという真吾さんは、お店をはじめるにあたりさらに研究を重ね、埼玉県産の小麦粉2種類をブレンドしたうどんを完成させた。

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注文を受けてから茹でること約8分。その後、水で素早く洗ってぬめりを取り、氷水で絞めるまでの臨場感ある行程を見ながら待っていると、麺の輪郭も美しい「肉汁うどん」(700円)がお盆にのってやってくる。

自慢の麺は噛めば小麦の味がしっかり

ひときわ目立つ長方形の麺は、うどんを切った際に出る端の生地。「耳」と呼ばれるこの麺は、丹精込めて手打ちしたうどんの証でもある。湯気が立ち上るつけ汁のダシには、厚削りの鰹節、香りを出す花鰹節の2種類にサバ節を使用。具の国産豚肉、長ねぎ、しめじ、揚げなすから出るうま味も加わっている。

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たおやかな麺を具だくさんなつけ汁に浸してすすればツルっと舌触りなめらか。コシと弾力を兼ね備えた麺は、噛むと小麦の味がしっかりと口の中で主張する。並で360グラムとボリュームがあるが、あっという間にざるが顔を出すのも、麺のおいしさあってのことだ。

気兼ねなく頼める天ぷらが大人気

「武蔵野うどんには、やっぱり天ぷらがつきものなんですよ」と話すけい子さん。おすすめは、人気メニューの「肉汁うどん」に揚げたての「天ぷら盛合せ」(300円)をつけることだ。

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何といっても、気兼ねなく頼める価格に加えて、5種類の味を楽しめるのが嬉しい。そのほか、うどんとのセットで注文すれば300円で味わえるミニ天丼も人気だ。

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