外壁にもアートが!築53年の建物をリニューアル

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鷹の台駅から緑生い茂る玉川上水の遊歩道を進むと、左手に「カミカワハウス」があります。お店の目印は、ペイントされたにぎやかな壁画。これらは「カミカワハウス」の店主でもあり、画家でもある菅原瑞希さんの作品です。大胆な模様や絵柄はすべて手書きで描かれたのだそう。

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店内に入ると、1階にはほっと一息つけるカフェスペースが広がります。実はこのお店、築53年の住宅をリフォームした建物。武蔵野美術大学出身の瑞希さんがアトリエ兼オープンスペースとして管理していた建物を、立川市を中心にさまざまな建物を手掛ける株式会社KITORIとともに改装し、2021年にカフェ&ギャラリーとしてリニューアルオープンしたのだそう。
「アートをテーマにしたカフェとして、地域のコミュニケーションの場になればと思いました。リフォームの際は武蔵野美術大学の学生にも手伝ってもらったんですよ」と瑞希さんは語ります。

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2階は真っ白なギャラリーになっており、取材時にはクロアチアの写真家によるモノクロ写真を展示した「スタンコ・アバドジッチ作品展」(20235328日開催)が開催されていました。瑞希さん自身が作家や作品を選ぶことも多いのだそうです。

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彩り豊かで栄養満点なメニューが揃う

普段カフェの切り盛りは瑞希さんがお一人でされていますが、今回は娘の夢海さんもお手伝いに来てくださいました。

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夢海さんは、花小金井のタコス料理店「タコス メルカド」で働いており、カミカワハウスのメニュー考案を手伝うことも多いそう。「母は『あれもやりたい、これもやりたい』と好奇心が旺盛です。楽しんでやっていますね」と夢海さん。

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「ひき肉たっぷり野菜のキーマカレープレート」(1,300円)は「カミカワハウス」で定番のランチメニューです。鮮やかな彩りで見た目も美しいこのプレートは、野菜もたくさんいただける贅沢な一品。メインのキーマカレーはひき肉がうま味たっぷりで、スパイスの香りとともにご飯が進みます。

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「チミチュリライス」(1,180円)もここに来たらぜひ食べたいメニューのひとつ。「チミチュリ」とはアルゼンチン発祥のソースの名前です。「カミカワハウス」のチミチュリは、松の実やかぼちゃの種、パプリカ、玉ねぎ、オリーブオイルなどが入っており、酸味が効きつつも日本人向けにアレンジされており食べやすい味わい。こちらも野菜がたっぷり添えられています。

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店頭で販売している「アンザックビスケット」(300円)は、夢海さんがオーストラリアに留学した際に出合ったそう。「第一次世界大戦時に、女性たちが戦場にいる兵隊さんに送ったビスケットで、今もオーストラリアで親しまれています」と教えていただきました。オーツ麦の食感がよく、メープルシロップの香りが口の中に広がります。

誰かの「やりたい」を後押しする場としても

瑞希さんはカフェの店主と画家だけでなく、通訳の仕事もしています。海外出張などで長期不在にする時は、「カミカワハウス」のキッチンの貸し出しを行っているのだそう。
「インドネシア料理店を出したいという同級生に1日キッチンを貸したり、お母さまと娘さんがお二人で運営されているお店にも定期的に貸したりしています。私の母が秋田の郷土料理のカフェを開いたこともありますよ」。

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ほかにも地域のイベントに参加したり、店内で英会話のワークショップを開催したりと、人が集まるコミュニティスペースとしても機能している「カミカワハウス」。
「一人で来ても、誰か友達をつくって帰れる場所にしたいんです。お客さま同士が繋がれるよう、私が間に入ってご紹介することもありますよ。もちろん、一人で静かに過ごしたい方も大歓迎です」と瑞希さんは話します。
「カミカワハウス」という場が持つ魅力、そして瑞希さん自身の魅力に引き寄せられてたくさんの人が集い、想いがつながっていくようです。

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