緑豊かな地元で開業。元パティシエの店主が営む専門店
ベーグル専門店「メルシーベーグル」は、淡いオレンジ色の壁とグリーンの扉が目印。入口のかわいい看板は、チョークアートのプロ資格も持つ店主が描いたものです。
店主の荒木千恵子さんは、都内で10年以上パティシエとして働いていました。しかし、生まれ育った緑豊かな小平市でいずれ自分のお店を持ちたいと考えるように。そして2021年9月、念願叶って実家を改装したお店をオープンしました。店内には太陽の光がたっぷり差し込み、あたたかな雰囲気に包まれています。
開店して1年も経たないうちに評判が口コミで広がり、すっかり地元に愛される人気のお店に。実際、取材に訪れた14時ごろには、ほとんどの商品がショーケースから姿を消していました。
もともとパティシエだった荒木さんですが、特別な日に食べるケーキだけでなく、毎日食べられる商品を作ってみたいという思いを持っていました。そんなとき旅先で出会ったのが、体にやさしい食材を使ったベーグル。そこからベーグルの専門店を開きたいという気持ちが生まれ、研究のために食べ歩きをしたり、都心のベーグル店で働いて技術を学んだりと経験を積んでいきました。それらを経て、「メルシーベーグル」はオープンしたのです。
モチモチ生地にたっぷり具材を包んだベーグル
「メルシーベーグル」のコンセプトは"体に優しい素材で作るベーグルと焼き菓子"。原材料には国産小麦を使用しており、無添加が基本です。ショーケースには毎日約12種類のベーグルと約7種類のベーグルサンド、焼き菓子がずらりとならびます。旬の果物や野菜など、季節の素材を使った期間限定商品もあります。
また、お店の隣にはラズベリーや小平市の特産品であるブルーベリーの畑もあります。現在、地元で育った果物や野菜で作る新商品を計画しているそう。「ブルーベリーの収穫は夏なので、楽しみに待っていただけたら」と、誇らしそうに話します。
そんな荒木さんのこだわりがたっぷりと詰まったベーグル。今回は春の期間限定商品を含めて、4種類ご紹介いただきました。
「メルシーベーグル」のベーグルは、いずれもモチモチで食べごたえ十分。やわらかくて食べやすいのが特徴です。
「クランベリークリームチーズ」(写真左上・360円)は生地にたっぷりのクランベリーが練り込まれています。中に包み込まれたクリームチーズのまろやかさと相性抜群で、リピーターの多い定番商品です。
ほうれん草が練り込まれた「ほうれん草ベーコンチーズ」(写真右下・360円)は、ほうれん草の香りと上にかかったチーズが香ばしく、どこから食べてもベーコンとチーズの具があふれるほどたっぷり具材が詰まっています。
食欲そそる美しい断面の「ベーグルサンド」
SNSで注目を集めているのが、具材がみっちり挟まったベーグルサンドです。味はもちろん、見た目で「おいしそう!」と思ってもらえるように、断面の色どりを考えながら作っているのだそう。
ベーグルの本場・ニューヨークで定番の「サーモンクリームチーズ」(写真上・490円)は、レタス、サーモン、クリームチーズ、オニオン、ケッパーを挟んだボリューミーなサンド。スモークサーモンの塩味とクリームチーズの酸味が、ほんのり甘みのあるベーグルによく合います。野菜もたっぷり入っていて、ランチにぴったりな一品。
また、荒木さんのイチオシは期間限定販売の「いちご黒糖クッキーあんチーズクリーム」(写真下・550円)。和の要素を入れたスイーツ系サンドです。抹茶生地のベーグルに、こしあんと黒糖のソフトクッキー、ジューシーないちごとチーズクリームをサンドしています。バランスを考えられたほどよい甘さで、まるでケーキのような一品です。
ベーグルサンドの消費期限は当日中です。通常のベーグルの消費期限は購入翌日までですが、モチモチ感を最大に楽しむには当日中に食べるのがおすすめ。ラップに包み、フリーザーパックに入れて冷凍すると約3週間程度保存できるそうです。
「お店の知名度はまだまだなので、これからもっと多くの方に知っていただき、ベーグルのおいしさを伝えたいです。また、小平の素材を使ったベーグルを地域の皆さんにお届けすることで、地元に根付いたお店になっていきたいですね」と、意気込む荒木さん。
ベーグル好きの方はもちろん、ベーグルにあまりなじみがない方も、ぜひ一度「メルシーベーグル」のベーグルを味わってみてください。
※価格はすべて税込
※営業時間、販売商品、価格等が変更になる場合があります。
※新型コロナウイルス感染防止対策により、営業時間が変更になる場合があります。