海外のカフェを思わせる洗練された雰囲気

お店の入り口にはレンガと木製ドア、壁には一面に大きなガラスが配されていて、スタイリッシュな外観。店頭には「Dog OK」の手描き看板もあります。取材で訪れた日には、小型犬を膝に乗せてランチを楽しむ人が訪れていました。また、軒先には自転車止めが設置されていることから、近隣の人たちがよく立ち寄っていることがわかります。

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8人ほどで満席になる店内は、こぢんまりしたスペースながら、ゆったりと間隔をあけて座れる居心地の良い空間。大きなエスプレッソマシンが鎮座する、グリーンタイルのカウンターでオーダーをして席で待ちます。

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ラテアートの大会で優勝経験を持つバリスタ

オーナーの田村賢太さんは、日本国内で"オープンカフェ"スタイルを早くから取り入れて広めたフレンチレストランや、日本でいち早くエスプレッソの提供を始めたシアトル系カフェなどの有名店で腕を磨いた経験豊かなバリスタ。

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国内でのラテアート大会優勝、アメリカ・ポートランドで行われた「Coffee Fest Latte Art World Championship Portland」でも準優勝に輝くなど、国内外のラテアートコンペティションで多くの受賞歴を持つ実力派です。カウンターの脇には複数のトロフィーがさり気なく飾られていました。

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ラテアートチャンピオンのバリスタがオーナーというと、コーヒー通が足繁く通うような敷居の高さを想像してしまうかもしれませんが、こちらの店は誰でも居心地が良く、くつろげる雰囲気が魅力です。田村さんは「地域になじむ店でありたい」といい、訪れるお客さまとの会話のキャッチボールを楽しんでいる様子。取材で訪れた日も、ベビーカーに乗せられた小さな赤ちゃんに目を細めたり、初めて訪れたお客さまにさり気なく声をかけたり。楽しそうに対応している姿が印象的でした。

目でも楽しめるカフェラテやフードメニュー

「COFFEECHROME」で人気があるのは、やはり田村さんのラテアート。中でも翼を広げたユニコーンを描いたラテはフォトジェニック! 複雑な構図ですが、カップの中にあっという間に描かれていく様子は圧巻です。

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このお店の魅力はラテアートだけではありません。フードメニューの中で人気なのはオムレツ、バゲット、サラダにドリンクがついたセット(1,360円)です。卵に生クリームを加えてコクを出し、手際よく焼き上げられたラグビーボール型のオムレツはふんわりトロトロ。ナイフを入れると中からとろ〜り、チーズが溶け出します。フレンチレストラン時代に数えきれないほど作ってきたという本格的な味わいです。

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オムレツの横に添えられた彩りの良いキャロットラペは、白ワインビネガーをベースに、エスニックな風味のクミンとまろやかな辛味のあるディジョンマスタードでスパイシーに。さらにクルミやレーズン、りんごでアクセントを加えた手の込んだもの。バゲットは近くのパン屋さんのものを使用しているそうです。

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「タルティーヌ(オープンサンド)」(ドリンク付き1,360円)にもこのバゲットを使用。メニューはアボカドまたはハムチーズの2種類があります。こちらもアボカドとキャロットラペの彩りが美しい一皿。「COFFEECHROME」のメニューはどれも端正で、舌だけでなく目でも味わえるものが揃っています。

また、町にできるだけ溶け込んでいきたいという思いから、近隣の八百屋さんで仕入れた野菜や果物を使用。他にも和菓子店さんのあんこで作ったあんバタートーストなど、地元の店のものを取り入れたメニューも多いそう。気づけば、設備の修理などで困った時には近隣の方が助けてくれるように。そんな関係性を育んでいくことにも楽しさを感じているようです。

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自宅からの距離や物件の空いたタイミングなど、偶然が重なって野方で開業することになったという田村さん。町の印象を尋ねると「野方は和菓子屋さん、魚屋さんに肉屋さんなど、古くからの個人商店がたくさん頑張っている。そこに新しい店も加わった、賑やかな町ですね。 "フィルムで撮りたくなる町"だと感じ、気に入っているんです」と、カメラが趣味の田村さんらしい表現で野方愛を語ってくれました。
町に溶け込む、写真に撮りたくなる店。ぜひノスタルジックな街なみやラテアートを求めて訪ねてみてください。

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