趣味からスタート。世界で初めての「クラフトコーラ」専門店
カワセミが描かれた赤い旗が目印の「伊良コーラ」は、下落合生まれの代表・コーラ小林さんが立ち上げた世界初のクラフトコーラ専門店です。
クラフトコーラとは、「柑橘類、スパイス、コーラの実など、全て天然の材料を使い、小規模な工房で職人が手間をかけて作るコーラ」のこと。クラフトコーラ発祥人となった小林さんは、学生時代からコーラマニアとして世界中のコーラを飲み歩き、広告代理店で会社員として働く傍ら、2015年からは自身でもコーラ作りをするようになったと言います。
「2年半ほど試行錯誤しながらコーラを作り続け、当時の会社の同僚に飲ませたところ、すごく反応がよかったんです。『これはお金を払ってでも飲みたい!』と言ってもらえたので、まずは会社員をやりながら土日だけでもできて、移動もしやすいフードトラックでの販売を始めることにしました」と小林さん。
2018年から、青山の国連大学前で開催されている「青山ファーマーズマーケット」にフードトラック「カワセミ号」で参加し、そこでも多くのお客さまに喜んでもらえたことで、さらに手応えを感じます。
2020年には地元・下落合に店舗1号店となる「伊良コーラ総本店下落合」を出店。以前は小林さんの祖父・伊東良太郎さんが「伊良葯工(いよしやっこう)」という漢方工房を構えていた場所です。祖父から工房と屋号、そしてそのクラフトマンシップを受け継ぎました。
店内はシロップの調合室が見えるようガラス張りになっていて、スパイスの粉砕機などの道具は当時のものを修理して使い続けています。
看板のモチーフとなっているカワセミは、鳥でありながら水に飛び込んで魚を捕らえるというところから、「手作りできない」「体に良くない」といったコーラの既成概念にとらわれず、新たな挑戦をしたいという想いが込められています。
クラフトコーラは"夢のような"唯一無二の味
店内で提供されているドリンクメニューは、定番のクラフトコーラ「THE DREAMY FLAVOR(ザ ドリーミーフレーバー)」(¥500)、シロップにミルクと炭酸を混ぜた「MILKOLA®︎(ミルコーラ)」(¥600)、国産のゆずやクロモジなどの厳選素材を調合した「THE JAPAN EDITION(ザ ジャパンエディション)」(¥550)の3種類。かわいらしいビニールパウチのパッケージは、小林さんがフィリピンで飲んだドリンクから着想を得ているのだとか。注文後にその場でシロップや炭酸を注いで作ってもらいます。
小林さんにシロップ作りのこだわりを尋ねると、「工程がとても大事です。一気に煮詰めず、素材ごとに火加減を細かく変え、スパイスの調和を大切にすることでコクや深みのある味を作っています」と教えてくれました。
「THE DREAMY FLAVOR」はスパイスが効きつつもしっかりとした甘みとレモンの爽やかな酸味があり、これまで飲んだことのない、まさに夢のような味わい。「MILKOLA®︎」は寒い冬の時期にホットミルクと合わせてみたのがきっかけで定番化したメニューなのだそう。爽やかさは残りつつもやわらかな口当たりで、これまで持っていたコーラのイメージを変えてくれます。
おうちでも「伊良コーラ」を楽しめるシロップや自動販売機も
テイクアウトのドリンクのほか、自宅でクラフトコーラを楽しめる「魔法のシロップ」(Sサイズ100ml・¥1,200、Mサイズ250ml・¥2,750、Lサイズ720ml・¥6,300)も販売しています。オンラインストアでも取り扱っており、プレゼントとして購入される方も多いそう。下落合店は工房としての稼働が中心のため、営業日は土日祝のみですが、店外の自動販売機ではいつでも瓶入りのコーラを買うことができます。
オープン以来注目を集める「伊良コーラ」には、日々多くのお客さまが訪れてのどかな下落合の街を活気づけています。これからもっと地元を盛り上げたいと話す小林さんのさらなる目標は、世界中で「コカ・ペプシ・イヨシ」と呼ばれる存在になること。コーラの概念を打ち破る「伊良コーラ」が世界中に知られる日はそう遠くないのかもしれません。
※価格はすべて税込
※営業時間、販売商品、価格等が変更になる場合がございます。