和モダンな雰囲気のおしゃれな甘味処

番場通りにお店を構える「甘味処 牡丹」。店舗はかつて電気屋として営業していた建物で、店構えや看板に当時の面影を残しつつ、和モダンなテイストで統一されています。

「親戚が営んでいた電気屋さんの建物を引き継ぎ、改装にあたっては秩父の工務店さんに相談しました。親戚の方たちの思い出も残しつつ、お茶室の水屋のようなイメージでデザインをしていただきました」
そう話すのは、2025年9月にこのお店をオープンした松本知子さんです。
秩父出身で、子どものころからあんみつが大好きだったという松本さん。それまで飲食業は未経験でしたが、好きが高じてあんみつ屋で働き始め、「いつか自分のお店を持ちたい」と考えるようになったのだそう。
「子どもの手が離れたので、自分のやりたいことをやってみようと思い、夢を叶えることにしました。26年ぶりに秩父に戻ってきましたが、家族や周囲のお店の方々にも応援していただきながら、日々営業しています」
寒天やあんこにこだわった、王道のクリームあんみつ
「あんみつの魅力は無限大。寒天にトッピングするものによって、みつまめにも、フルーツあんみつにも、ソフトクリームあんみつにもなるんです」と、あんみつ愛を語る松本さん。お店で提供するあんみつにもこだわりが詰まっています。

まずは定番の「クリームあんみつ」(860円)から。寒天に、あんこ、赤えんどう豆、ソフトクリーム、フルーツがトッピングされています。
寒天は天草から作られたものを使用しており、ほのかな磯の香りとつるんとした舌触りが特長です。甘さ控えめの粒立ったあんこは、松本さんが自ら炊いているのだそう。さっぱりめのソフトクリームとも相性抜群です。

付属の黒みつをかけると濃厚な甘さが加わり、王道のクリームあんみつに。ひとつひとつの具材にこだわった、上品な味わいが楽しめます。

季節感のある期間限定メニューも人気。取材時(4月)には「春いろクリームあんみつ」(1,200円)が販売されていました。桜がほんのり香る最中と、つるんとした白玉、爽やかないちごを贅沢に楽しめる一品です。
ふわふわの茹でたて白玉&かつお出汁のきしめんも
あんみつ以外のメニューのなかでも人気を集めているのが、「湯あがり白玉(きな粉)」(600円)と「湯あがり白玉(抹茶)」(650円)。


温かい白玉にたっぷりのきな粉と抹茶がかかっており、黒蜜または抹茶蜜をかけていただきます。茹でたての白玉はふわふわとしたやわらかい食感で、ほっと安心する味わいです。

お食事を楽しみたい方には軽食メニューもおすすめです。
人気の「知知父(ちちぶ)きしめん」は、「梅のきしめん」(写真・単品930円)と「お揚げのきしめん」(単品850円)の2種類。「毎朝引いているお出汁は、最後の一滴まで飲み干せるくらいにすっきりとしたかつお出汁。お客さまからも好評です」と松本さんは話します。「梅のきしめん」には紀州南高梅をトッピングしており、さっぱりと食べられるので春夏にも人気なのだそう。きしめんとクリームあんみつのお得なセットメニューも用意されています。

きしめんはミニサイズも用意されており、こちらもクリームあんみつとセットにすることが可能。軽めに食べたいときにおすすめです。
「好き」が詰まったお店で過ごすひととき
店名の「牡丹(ぼたん)」は、松本さんの好きな花。
「秩父札所15番の少林寺さんに牡丹の花がたくさん咲いていると聞いたので、開店準備の期間中に見に行ったら、色とりどりの大輪の牡丹がたくさん咲いていたんです。その光景に感動して、『店名は絶対に「牡丹」にしよう!』と決めました」

店舗の奥には風格のあるタンスが置かれています。お店づくりの際は、このタンスを中心にしてイメージを決めていったのだそう。
「亡くなった母が持っていたタンスなんです。子どものころ、家に帰ると母がよくあんみつを作ってくれていて、それがあんみつを好きになったきっかけでした。この場所に置くとしっくりきましたし、母に見守られながら、一緒にお店をやっているような気持ちになれます」

そんな松本さんの思いが詰まった「甘味処 牡丹」は、番場通りを訪れる観光客の方はもちろん、地元の方にも愛されるお店になりました。
「自分が食べたいと思うあんみつをお客さまに提供できることが幸せですし、おいしいと言っていただけると、『お店を開いてよかった!』と思います」と笑顔を見せる松本さん。素敵な空間で食べるおいしいあんみつが、秩父旅の思い出を彩ってくれそうです。
※価格はすべて税込
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